こんにちは。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようとしているまめちゃん(@mame_chang)です。 日本で生まれ育ち日本語で育てられると自然に日本語を覚えて使うことができるようになります。そして特に不便なことがなければ、毎日普通に使う言葉に「なぜ?!」と疑問を持ったり見つめ直してみたりする機会はあまりないのではないでしょうか。
そのような「なぜ?!」を私達が経験するのは、生まれ育った言語や文化背景が違う人と話している時です。これは、外国や外国語に限ったことではなく、関西の人が仕事や出張や引越しで関東の人と話をする時などに、「あれっ?!」「なぜ?!」と思うものだと思います。
今回は、そのような「なぜ?」をバイリンガル子育てにどのように使うことができるか、考えてみたいと思います。
目玉焼きと青信号と「なぜ?」
突然ですが、今回の話のきっかけは「目玉焼き」でした。 「きっかけは目玉焼き」というとかなり意味がわかりませんが、これは私自身の経験からです。 私は日本語を教えたことがありますが、ある時「目玉焼き」という言葉が出てきました。「目玉焼き」......それは、日本人なら誰でも知ってる言葉で特に難しい言葉ではありません。
学生に「目玉焼き」とは、どんな意味かと聞かれた時に、私は絵を描きました。そして、「目玉焼き」とは......と説明を始めて
と思いました。目玉焼きは目玉に似てるから目玉焼きと言おうとして「目玉?!」「目ん玉?!」「焼くの?!」といろいろなことが頭の中をよぎりました。
念のため、辞書を見るとこのように載っています。
黄身と白身が共に平円状となり、見た目が目玉のようになることからそう呼ばれる。
Wikipedia「目玉焼き」より
今まで普通に使ってきて深く考えたこともない「目玉焼き」。もちろん、意味を確認するために辞書を引いたことなんてありません。しかし、実は目玉に見立てて焼いたものと改めて辞書を見ると「なるほど〜」と共に「なんかコワイ名前だな。他になかったのかな^_^;?」とか思いました。
信号に関する子どもからの質問
ところで、先日小学3年生の子どもと話してる時にこんな話がでました。
この質問は、よくある質問だと思います。 もし、そこで親が次のように答えたらどうなるでしょうか。
または、
おそらく、会話はそこで終わってしまい子どもの「なぜ?」は、「なぜ?」のままです。 では、バイリンガル子育てと考えるとどうなるでしょうか。
子どもと一緒に考えてみる
実際に、私自身に知識が足りず即答ができなかったため以下のように答えました。
そして、子どもに考えさせるということをしてみました。
子どもは、
とか
などと自分なりに考えていましたが、もちろん結局答えは出ず。 そこで...一緒にインターネットで検索してみよう!ということになりました。 その結果、まず日本では法令上「青」と表現することがわかりました。
日本人は「青葉」など緑を含めて青と呼ぶことがあり、交通信号機が初導入された1930年当時の新聞が「青信号」と書いたことで広がったという説もある。1947年以降は、法令上の表現も「緑色信号」から「青信号」に変更された
ウィキペディア「日本の交通信号機」より
そして、他にも「どうして青信号は緑なのに青信号というのか?」という質問はインターネット上にたくさんありました。それらの質問から答えを抜粋すると・・・
- 日本で初めて信号機が導入された時は「緑」だったが、その後「青」となった。
- 日本語では、緑のものを「青」と表現することがあり許容範囲が広い。
ここで、2.で子どもと「え?! どういうこと?」となりました。そして、子どもと・・・
と考えてみました。 リストにすると、以下のような感じです。
- 青りんご(黄緑)
- 青唐辛子(緑)
- 青ガエル(緑)
- 青汁(緑)
- 青菜(緑)
- 青虫(緑)
また、
という話にもなりました。例えば次のようなものです。
- 青空
- 青あざ
- 青い鳥
この経験から気がついたこと
「目玉焼き」の自分自身の経験と、子どもと一緒に「青信号」について考えてみたことから以下のことに気が付きました。
- 言葉に関する疑問は子どもと一緒に調べたり考えたりしてメモをして整理すると、親子で発見がある。
- 親はいつも「教える人」でなくてもいい。
- 言葉について「なぜ?」を考えていくと、歴史的・文化的な背景が見えてくる。
バイリンガル子育てという面で考えると、「日本語で信号の色は青」と言葉だけを教えて覚えてもらうのも、もちろんひとつの方法です。 しかし、「じゃぁ、どうしてかな?」ということを子どもと一緒に考えると言葉だけではなく文化的な勉強にもなると思います。 そしてそれは、子どもだけの勉強ではなく、親にとっても勉強になると思います。 親子で調べる過程や発見を楽しめると一番いいですね。
まとめ
今回は、日本語を教えていた学生との会話の中で「目玉焼き」が出て来たことをきっかけに、そして子どもからの青信号はなぜ青信号なのかという質問をもとに今日のブログを書いてみました。 日本で生まれ育った私は、特に不思議に思わないでなんとなく使っていた言葉も、よくよく調べたり同じような言葉を集めてみると、面白いことが発見できたりするものです。
子どもと一緒に、
などと言いながらメモでもしていくと、親子で気づくこともあります。 そして、繰り返しになりますが私が経験したことから気づいたのは、以下の3つです。
ポイント
- 言葉に関する疑問は子どもと一緒に調べたり考えたりしてメモをして整理すると、親子で発見がある。
- 親はいつも「教える人」でなくてもいい。
- 言葉について「なぜ?」を考えていくと、歴史的・文化的な背景が見えてくる。
なんとなく使ってる言葉に実はルールがあったり新しい発見があったり…。 この辺を子どもと一緒に楽しむことができたらベストだと思います。
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