こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘中です。
突然ですが、
と聞かれたら、このブログを読んでいる方は答えることができるでしょうか。きっと
と簡単に答えられると思います。それでは、
や
と、言われたらどうでしょうか。たいていの人は、
や
のように答えるかもしれません。成長してしまえば無意識にできることも、小さい子どもにはできないんだ...... と、わかるのは子育てを始めたり、甥っ子や姪っ子やいとこなど周りに小さい子がいて、その子どもたちができない時だと思います。そして、いざ子どもがうまくできなくて
と言ったら、簡単にやってあげられるのが大人です。しかしバイリンガル子育てを考えると、子どもに「やって~」と言われたのでただブランコに座っている子どもの背中を押したり、無言でさっとリボンを結んで「できたよ!」ということは、実はもったいないような気がします。なぜなら、それは子どもに覚えて欲しい言語に触れてもらういい機会だからです。
今回は、このような「大人は無意識にできること」についていくつかの例を挙げ、バイリンガル子育てという目からみるとどんなやり方があるのかについて、考えてみたいと思います。
「ブランコの乗り方」とバイリンガル子育て
では、大人が無意識にしてることは、他にもたくさんあります。子どものうちはできないことでも、大人になるにつれて上手にできるようになっていつの間にか体が覚えてしまい無意識にできることがいくつもあるように思います。例えば・・・
- ブランコの乗り方。
- リボンを結ぶこと/くつひもを結ぶこと。
- くつしたを上手にはくこと。
- おはしを正しく持つこと。
- 錠剤の薬をうまく飲みこむこと。
ざっとこのくらいでしょうか。これらは、大人であればどれも簡単にできるものばかりだと思います。しかし、保育園児や幼稚園くらいの子ども、そして5.の錠剤なら小学校低学年あたりではまだ難しい場合もあります。
「この4つをどのように子供に説明しますか?」と聞かれたら、このブログを読んでいる人はなんと答えるでしょうか。
- 実際にやってみせる。
- なんとか子どもがわかる言葉で説明しようとする。
- 「他の人に聞いて」と言う。
答えもさまざまだと思います。多分、実際にやって見せながら「こうやってやるんだよ」と説明するのが一番やりやすいと思います。
「バイリンガル子育て」という目で見ると・・・?
バイリンガル子育ては関係なく、ただ子どもにやり方を教えるだけなら実際にやってみせて「こうやるんだよ」と言うのが一番だと思います。そして、子どももいつの間にかできるようになるのだと思います。では、海外で子どもに日本語の力をつけてほしいと思ったら、このやり方だけで大丈夫でしょうか。
おそらく、目的が「やりかたを教える」ということだけなら大丈夫だと思います。しかし、「日本語を覚えて使えるようになってほしい」と思ったら、もうひと工夫あるといいと思います。それは...
「大人には当たり前のことを言葉で説明する。」
ということです。
これは、上の子が幼稚園児のころ公園に連れて行って気がついたことです。ブランコに乗っても子どもは小さいと自分でこげないので、親に
と言いました。そこで、ブランコに乗った子どもの背中を押すのですが子どもが大きくなってブランコに乗って地面に足がつくようになると今度は、
と聞いてきました。そこで、
と「こうやって」を連発しながら横のブランコに乗って実演して見せました。
しかしある日、
と思うようになりました。しかし、私自身も子どもの時に誰かに教えてもらってブランコに乗れるようになったはずなのに、子どもにわかるように言葉で説明しようとすると言葉がでてこないのです。
そこで、スローモーションで自分の動きを確認しながら、それを言葉にするとどうなるか考えました。そしてだいたい次のような感じで説明しました。
ブランコに座ったまま何歩か後ろに下がって、最後に勢いをつけて足を離してブランコに座ったままでいるとブランコが揺れて楽しいよ。揺れが小さくなったら、両足を前後にブンブン振ってこいだらまたブランコが大きく揺れるよ。
もちろん、こんな文を幼稚園児が1回で覚えられるはずはありません。また、私も毎回同じ文章を暗記して言ってるわけでもありません。子どもが自分でなんとなくこげるようになったのに、ブランコが止まりそうになって困っている時などに
のように言葉で声かけをするのです。そして、子どももいつまでもブランコに乗れないわけでもないので、少しずつ乗れるようになるとそのうち親にはブランコの乗り方は聞いてこなくなります。
知りたいと思った時に聞いて得られた答えは、子どもはきっと一生懸命理解しようとすると思います。例えば
という言葉は親が実演しながら言葉でも表現することで、言葉の意味がよくわかるのではないかと思います。そして、ブランコが大好きな子どものころにブランコに乗り「ブランコをこぐ」という言葉を何度も耳にしていると、きっとすぐに覚えて忘れないのではないかと思います。
親の説明力が子どもの説明力を伸ばす
ここまで読むと、
のように見えると思います。しかし、海外で子どもに日本語を覚えてほしいと思っても、日常的に日本語を使う機会が少なく、家族だけ...となると、やっぱり、
の連発では、子どもの言葉は増えません。まずは、親ができるだけたくさんの言葉を子どもに使います。そして、子どもはそのような言葉を聞きながら、まず聞いて理解できるようになりそして自分でも使えるようになるのです。
そうすると、ブランコでなくても別の話題で話をしている時でも、たくさんの言葉を知っていれば色々な話題で色々な話ができ、説明が必要な時は自分が持っている言葉を組み合わせて文や文章を作っていきます。
そのような意味で、親が自分が使う言葉のバラエティを増やし子どもに説明することは、結果的には子どもの説明力を伸ばすことに繋がるのです。
まとめ
今回は、大人にとっては当たり前で無意識にできることを、「こうやって、こうやって~」を連発せずにあえて言葉で表現することによって、やり方そのものと、そのやり方に関する言葉も覚えるのではないか......。そして親がそうすることによって子どもの言葉が増えて最終的には子どもが何か日本語で説明をするときに役立つのではないか、と思ったことを「ブランコ」にスポットを当てて書きました。
もう一度......大切だと思うポイントはズバリ以下の通りです。
ポイント
・大人には当たり前のことを、あえて言葉で説明する。
実際、うちの上の子の場合は幼稚園の時はそのようにしたのですが、小学校に入って塾通いなどが始まり親よりも友達と遊ぶことが多くなると親と一緒にブランコになんて乗らなくなりました。それでも、上の子と下の子と一緒に公園に行った時に、
と上の子に聞いてみるとしばらく考えたあと
と言われてしまいました。しかし、
と最初のひらがなを教えると
と言葉が出てきました。記憶の奥底に眠っていたものが呼び戻されたようです。今後も「こうやって~」を使いすぎず、言葉で表現して子どもが知っている言葉や使える言葉を増やしていきたいと思います。