こんにちは〜。韓国で子どもたちをバイリンガルにすべく毎日取り組んでるまでめちゃん( @mame_chang )です。
突然ですが、これを読んでいる方々は料理は得意でしょうか。私は・・・ボチボチです(汗)。
言葉と文化の関係については、このブログでも何度か話をしたことかありますが、国や地域によって文化は異なりますし、それを反映する言葉も変わってきます。
そして、このブログを読んでいる人が「日本文化って何?!」と聞かれたら何と答えるでしょうか。「着物」「和室」「寿司」「盆踊り」など、いろいろとでてくると思います。しかし、「着物」は服、「和室」は部屋、「寿司」は食べ物、「盆踊り」は踊りです。
そう考える、「文化」とは実は曖昧で意味するものがとても広いということに気がつくと思います。
今日は、この中でも海外でバイリンガル子育てをしている人には比較的身近な「食文化」に焦点を当てて、言葉との関係を見ていきたいと思います。
ふと気がつく「我が家の食卓」と「バイリンガル子育て」
今回、「文化」の中でも「食文化」を選んだのには理由があります。私は、韓国に住んで10年以上経ち韓国料理もある程度はできるのですが、自分の作る料理は日本の家庭料理よりも韓国の家庭料理が最近増えてきたかなぁ?と思うことがあります。
そして、それを子どもたちの「日本語」と結びつけた場合に、
と思う点があることに気がついたからです。
★私が子供だった頃
日本生まれ、日本育ちの私は両親も日本人で、母が作るごはんを食べて育ちました。母が家で作ってくれた料理は、肉じゃが、酢の物、焼き魚、おでんなどの和食から、カレー、エビフライ、オムライス、焼き飯など、日本の家庭て一般的に食べるものばかりでした。たまに、キムチなどもありましたが、今思えば韓国のものとは違う日本っぽいキムチでした。
★私が家庭を持つようになってから
私が家庭を持つようになって、私が作った料理を家族に食べてもらうようになってから、10年くらい経ちますが振り返ってみると私が子どもの頃とはずいぶん違うな、と思います。
例えば我が家の食卓に並ぶのは日本の家庭料理だと、煮物や、焼き飯、味噌汁、漬物、などで、韓国の家庭料理だとナムル、スープ類、ジョン(野菜や肉などを衣をつけて焼いたもの)など、そして韓国料理とも日本料理とも言いがたい、焼き魚や肉を焼いたもの、サラダなどです。
料理はとりあえずしますが、決して得意な方ではないので、私ができる料理が我が家の食卓に並ぶという感じです。
食卓に並ぶ食べ物が子どもに与える影響
食卓に並ぶ料理が子どもに与える影響は栄養面の他にも、海外の子育てにおいては「言語」という側面もあると思います。
★栄養面から
日本では一人が食べる分量ずつ個別のお皿に盛るので、どれだけ食べたかがわかりやすいです。しかし、韓国では一般的にみんなで食べる分量が個別ではなくおかずごとに並べられているので、自分のものは白ごはんくらいです。
そのため、自分が何をどのくらい食べたのかはっきりわからないし子どもはとりあえず目の前の白ごはんを食べたら
といって席を立つので、好きなものばかり食べることもあります。
★言語の面から
さて、次に言葉の面を見ていくと食材やおかずの名前は、目の前にあるとわかりやすいし、こちらも教えやすいです。
例えば、子どもといつしょにに料理をする時に、、、
と言えば、「タマネギ」が目の前にあるので子どもも言葉と実際の物が一致するので、「タマネギ」という言葉とそれが指すものを体験的に覚えられます。
そしてそれは、おかずの名前も同じで、「ひじきの煮物」を作った時には煮物に一緒に入れたひじき、人参、こんにゃくなどを一緒に観察しました。ひじきは韓国にも、なくはないのですが、あまり食べないので日本から乾燥ひじきを買ってくるようにしています。
このように韓国に住んでいても日本の家庭料理を食卓に出すことは子どもが言葉を覚えるという点でもいいと思います。しかし・・・、我が家では最近は韓国の家庭料理の方が多めなので、ちょっとがんばらなければいけません。
海外在住で「日本の食卓」は実現可能?
海外在住ということは、日本とは環境も条件も違うので仕方がないこともあるのですが、やりにくいなぁと思ったこともあります。それは、、、
- 日本と同じ食材が手に入らないこと。
- 韓国料理の味に慣れた子どもたちの味覚が私と少し違うこと。
具体的にどういうことなのでしょうか。
★1.日本と同じ食材が手に入らないこと
韓国と日本は近いのですが、やはりよくよく見ると食材が違います。(以前、大根で煮物を作ったら同じ味にならないなと思ったこともあります。)
そのため、限られた食材で料理しようと思うと、結局いつも同じようなものばかり食べてるのではないか?と思うこともあります。
★2.韓国料理の味に慣れた子どもたちの味覚が私と少し違うこと。
韓国で子育てを始めて驚いたのは、保育園の給食にキムチが出ることです。もちろん、小さい子ども用なので大人が食べるものほど辛くはありません。また、韓国料理はごま油をよく使うので、コチュジャンやごま油の味に子どもたちがなれてしまい、日本式の煮物などの味が薄く感じられることがあるようで困ることもあります。
さらに、韓国にも多くはありませんが里芋が売られていたので、里芋の煮物を作ったら食感が慣れないと旦那と子供二人に言われてしまい、仕方なくインターネットで調べたらベーコンと焼く方法があったので焼いてみたら、煮た時の里芋のあのヌルヌル感がなくなり、家族は食べてくれました。「日本の家庭料理が作りたかったんだけどなあ・・・」とちょっと納得しなかった私は、それ以来里芋は買ってません。
こうなると、家で里芋についてわざわざ話すこともなく子供たちは「里芋」という野菜や日本ではどうやって食べるのか、せっかく教えられる人(←私)か家にいるのにもったいなく思います。
まとめ
今回は、「文化」の中でも「食文化」に焦点を当てて言葉との関係考えてみました。やはり、日本語がネイティブである私が子どもたちにできることは、日本の料理をつくりそれとともに食材や料理の名前を日本語で教えることだと思います。そして、それと共に日本の食事のマナーなども自然に教えることができそうです。
しかし、日本人である私からすると「食感が慣れない」というのを無理に食べさせて逆に嫌いになったら悲しいと思います。・・・ということは、伝統的な日本料理ではないけれど、里芋とベーコンを焼いたものもアリなのかなあ・・・と思います。