こんにちは〜! 韓国でバイリンガル子育てをしているまめちゃん(@mame_chang)です。
バイリンガル子育てでもマルチリンガル子育てでも、「子どもがお腹にいる間から上手になってほしい言語で話しかける」ということを聞いたことがあり、私も子どもたちがお腹にいたころから日本語で話しかけていました。そして、生まれてきてからもずっと日本語を使ってきたのですが、子どもが小学校に上がったころから気になっていたことがありました。
それは、子どもの日本語を「伸ばすべきか」または「維持するべきか」です。「伸ばす」というのは、今持っている能力から少しでも上手になろうとすることで、「維持する」というのは、ある程度伸びたものが逆戻りしないように保っていくということだと思います。
今回は、海外に住んでいて両親または一方が日本人を親に持つ子どもの日本語は「伸ばすべきか」または「維持するべきか」について、うちの上の子(小学生)を例に考えてみたいと思います。
バイリンガル子育て...「維持?」or「 伸ばす?」
海外に住んでいて日本人をママに持つうちの子どもは、お腹にいたころからママ(←私)に日本語で話しかけられて生まれてからも日本語で会話をしてきました。そうして、かれこれ約10年が経ちました。現在、子どもは小学校の高学年になっています。
ここまで読んで、こう思う人もいると思います。しかし......うちの子どもの日本語を「伸ばすべきか」「維持するべきか」と考えた時、「伸ばすべきだ」または「維持するべきか」とはっきり言うことができません。それは、日本語力と言ってもざっくり見るか細かく見るかで変わってくると思うからです。
・ざっくりみると・・・この調子で伸ばしてあげたい。
・細かくみると・・・・伸ばしてあげたい部分と、維持してあげたい部分に分かれる。
これは、どういう意味かというと「ざっくり」は全体的なことで、全体的に見ると悪くないのでこの調子で伸ばしてあげたいと思います。しかし、日本語の力を「文法」「語彙」「聞き取り」「話すこと」「読むこと」「漢字」「ひらがな」「カタカナ」「文や文章を書くこと」と分けていくと、話が違ってきます。
それでは、もう少し具体的に「細かくみると」の部分についてお話したいと思います。
どんな部分を「伸ばしたい」そして「維持したい」?
日本語の力をさきほどのように細かく9つに分けましたが、それぞれについて考えてみると次のようになります。
・「伸ばしたい」・・・「語彙」「話すこと」「読むこと」「ひらがな」「カタカナ」「文法」「聞き取り」
・「維持したい」・・・「漢字」「文や文章を書くこと」
★どうしてこれらを「伸ばしたい」の?
家庭での会話が主に日本語なので、「話すこと」「聞き取り」「文法」については、家で毎日やってるので子どもがちゃんと聞き取れているかや、話していておかしな文法を使っていたらすぐに気がつきます。そのため、これらは毎日の生活の中で、今後もこの調子で伸ばしてあげたいと思います。
「語彙」は、まだ小学生なので日本語だけではなく韓国語でも知らない言葉はたくさんあります。それを親との会話やテレビなどから発見したら私に聞くようにいい、韓国の友達との会話や学校で使う物などの名前で日本語で言えないものなども、積極的に私に聞くようにいってあるので、子どももわからないことは聞いてくれます。また私が、
と子どもに聞いてみて知らなかったら覚えるように言っています。
そして、小学校に入ったころから意識して始めた「ひらがな」と「カタカナ」ですが、「ひらがな」は私が教えて読み書きができるようになったのですが、カタカナが苦手かも......?と私は思っていました。しかし、日本語で本を少しずつ声に出して読ませて読み間違いなどを直していくうちに、いつの間にかカタカナの読み書きもある程度できるようになっていました。
これらの「伸ばしたい」部分は、今までやったことがきちんと(またはだいたい)子どもに身についたと私が実感できているので、それを土台にして伸ばしたいと思う日本語の力ばかりです。
★どうして「維持したい」の?
一方で、「漢字」や「文や文章を書くこと」はどうして「維持」なのか・・・?というと、漢字を書いて覚えることにあまり乗り気ではないので、小学校1年生や2年生の時に一生懸命いっしょに覚えた漢字を忘れていることに気がついて、とても残念に思ったことがあるからです。やはり、一度覚えても使わないと「逆戻り」というか「忘れてしまう」ということがあると思います。そのため、できるだけ逆戻りを防止するために新しい漢字をどんどん教えるのではなく、今まで教えたことを思い出してもらって紙に鉛筆で書いてみるという方法で、なんとか「維持したい」ということです。
小学校の宿題で日記を書くことがあるのですが、韓国の小学校なので日記も韓国語で書きます。そのため、韓国語である程度の量の文章を書くことはできるのですが、日本語で文や文章を書く機会は意識しないと作れません。これも、小学校1,2年生の時はやってたのですが、だんだんと乗り気でなくなり停滞状態です。これもまったく日本語で文が書けなくならないように今の力をなんとか「維持したい」と思います。
このように、「維持したい」日本語の力は、「書く」ことが中心です。これは海外在住で現地の学校に通っている場合は意識しないとなかなか続けるのが難しく、意識しても子どもが乗り気でないと頭に入らないので、なかなか難しい部分です。
まとめ
以上のように、うちの子の日本語の力は「維持したい」部分をどうするか、が課題のような気がします。「乗り気」ではないものを無理にやらせても、頭には残りにくいのでうちでは、次のような方法を取ってみています。
- 子ども本人に「伸ばしたいこと」と「維持したいこと」を自覚してもらう。
- できるだけ子どもがやる気になれるような方法をとる。
子どもには、「維持したいこと」は「もっとがんばる部分」という言い方で子供につたえ、自覚してもらいました。そして、やる気になれるような方法・・・これが一番難しかったです。
ただ、単に「今からいう漢字を紙に書いてごらん~!」という方法は、たまにならいいのですが、頻繁にやると子ども自身もできないことがわかってるので、やる気がダウンしてしまいます。
そのため、今のところは今まで使っていた教材に戻ることはせず、他のプリント教材などで同じような漢字を探してダウンロードしたりして使っています。以前使っていた自分の教材だと「またか・・」となるので、子どももテンションがさがるのですが、たとえ同じ漢字だとしても、全然違うデザインから持ってきたものだとなぜか子どもは新鮮に感じるみたいだ。。。と思ったからです(プリント教材の入手については「合わせて読みたい・・・」から)。
手を変え品を変え・・・。あれこれと準備する親は大変なのですが、それでも最終的に「維持したい」と思う部分が「もっと伸ばしたい」部分に変わってくれたらいいな、と思います。