こんにちは~。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルに育てながらブログを書いているまめちゃん(@mame_chang)です。
大人になった今では日本で生まれ育った私がどうやって日本語を覚えて使えるようになったか、記憶にあったりなかったりです...。海外でバイリンガルに育つ子どもたちを観察していると、バイリンガルならではの特徴が見えて来ておもしろいと思います。
生まれたての赤ちゃんは全く言葉が話せず、周りの言葉を聞いたり自分でも話してみたりしながらだんだんと言葉を覚えていきます。その過程では、間違えることもあってそれは単語を覚え間違えていたり文法的におかしい文だったりします。
学校に通うようになると読み書きなどが本格的に入ってきて、少しずつ作文やエッセイなどの長い文章も書けるようになります。
私は、自分が大人になり言語が自由に使えるようになってからは、そんな過程はすっかり忘れていました。しかし、子育てが始まって改めて言葉を覚える過程を見るようになりました。
ではでは、今回はまず以前このブログでご紹介した本に書いてあったことに触れたいと思います。そして、子どもが言葉を覚える過程でする間違いについて見ていきたいと思います。
子どもの言葉の間違いにはこんなルールがある!
このブログでは、以前スティーブン・ピンカーという人が書いた『言語を生み出す本能』の下巻ご紹介しました。そして、その中にこんな事を書きました。
詳細は↓参考記事へ。
この本の中でこんなことが言われていました。
・子どもは文法的な間違いをするが、それは文法的に考えると論理的だ。
これを本に書いてある言葉を使うと・・・
文法論理に則った子どもの間違い
『言語を生みだす本能(下)』より
と書いてあります。そして本の中では英語過去形で不規則な形が思いつかない場合は、規則活用するものを当てはめるというようなことがかいてあります。つまり、「hold」の過去形の「held」が思い出せなければ「-ed」をつけて「holded」と言う子どももいるということです。
この本はもともと英語で書かれている本なので、載っている例文も英語です。それらの例文を見て「ふむふむ」とは思ったのですが、では「日本語でもそうなのかな?」と思いました。
そこで、うちの子(3歳児)が日本語を話している時や、今は小学生の上の子が幼稚園児くらいの時にしていた間違いの中でスティーブン・ピンカーの本に書いてあった「文法論理に則った間違い」に当てはまるものはないか考えてみました。
思い出せた文法の間違い4つ
今、3歳の下の子がする間違いと、今は小学生の上の子が幼稚園児のころしていた間違いを思い出してみると4つありました。
- 大丈夫くないよ!
- たくさん人があるね〜。
- このアメ、ママとパパにひとりずつね!
- アメリカ人、韓国人、カナダ人、ご主人?
では1つずつ見てみます。
★1.大丈夫くないよ!
これは「大丈夫じゃないよ。」が正しいですが、形容詞の「おいしい → おいしくない」「ねむい → ねむくない」が頭に浮かんだのか、形容詞の否定形を形容動詞にも当てはめてしまっている例だと思います。
★2.たくさん人があるね〜。
日本語では「ママがそこにいる。」「えんぴつが1本ある。」のように生きているか、または物なのかで「いる」と「ある」を使い分けます。これはそれが「おもちゃがある。」「パンがある。」など、「ある」を使う方が先に頭に浮かんで「人がある」と言ってしまったように思います。
★3.このアメ、ママとパパにひとりずつね!
これは文法の活用などではないので、当てはまるかわかりませんが、人や物などを数える時は「ひとつ、ふたつ、、」「1人、2人、」などと言うので「数える」という概念はわかってても「アメ」には何を使ったらいいかわからなかったのでとりあえず知ってる言葉を使ったようです。
★4.アメリカ人、韓国人、カナダ人、ご主人?
これも文法といえないかも知れませんが、上の子が幼稚園児くらいの時に言ったことですが、私と知り合いのカナダ人が写っている写真を見てこんな会話がありました。
私と夫との会話に、
のような話が時々でてきていたせいか、「ご主人」もどこかの国の人だと思ったのでしょうか...? または、どこかの国の人のことを言う時に「国の名前+人」で「○○ジン」と言いますが、アメリカ人、韓国人、日本人以外の国の名前が思い浮かばなかったのか、同じような発音の「ご主人」を言ってみたようです。
まとめ
今回は、スティーブン・ピンカーの本にでていた内容から、それが日本語にも当てはまるのかなぁという素朴な疑問を持ち、うちの子が以前に言ったことがある間違いを思い出し、文法論理論理に則っているのかを考えてみました。一部、則ってなさそうなものもありますが、改めて「子どもがどう考えてこうなったか?」を考えれば「子どもなりに考えて言ったことなんだなぁ」と子どもなりの考え方や論理があり、なんだか納得する部分もあります。
そう考えるとスティーブン・ピンカーの本にあるようなことは日本語で考えても当てはまるのかもしれないと思いました。「本に書いてあることは日本語を話す子どもにも当てはまる!」と断言するには今回の話では例が少なすぎるので、これからも観察していけたらと思います。
子どもの言語習得って、おもしろいですね~。