こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘しています。
私は現在、韓国で子育てをしていて子供には日本語と韓国語のバイリンガルになってほしいと思いバイリンガル子育てをしています。
バイリンガルになる過程には、いろいろとあって国際結婚の夫婦の子どもや、海外在住の日本人夫婦の子ども、国際結婚または両親の言語は同じで子どもを早期留学させた場合などさまざまです。
うちの場合は1年のほとんどを韓国で過ごし、夏休みや冬休みなどは日本、またはたまにその他の国に旅行に行く程度です。韓国に住みつつ日本語を親から教えられ一時帰国の時に日本/日本語という環境にいるといった感じです。
今回はうちのようなスタイルもありますが、親の都合などであちこち移動しながら成長した大人に幼少の頃を振り返ってもらうインタビューを分析してまとめた1冊の本をご紹介します。
本の紹介『私も「移動する子ども」だった』
では、本の概要です。
タイトル : 『私も「移動する子供」だった』 編者 : 川上郁雄
出版社 :くろしお出版
出版年:2010年(初版) 値段 :1540円(税込)
では、どんな内容なのかざっと見ていきます。
本のだいたいの内容
この本は、今では成長して大人になっていますが子どもの頃はさまざまな事情により、世界のあちこちに住む経験をした10人にインタビューしています。
この10人はタレント、スポーツ選手、作家などさまざまな業界で活躍している人たちで、テレビなどで顔を見たり名前を聞いたことがある人が多いです。
そして、インタビューの中で幼少の頃、どんな言語に囲まれていたのか、それについてどう思っていたのか、今もそれらの言語ができるのかなど、バイリンガル子育てをしている親にとっては興味深い1冊だと思います。バイリンガル子育てといえば、言語が2つですが、2つ以上の言語に触れている人が多く、トリリンガルどころではなくマルチリンガルたなぁ、と思います。
しかし、移動すると新しい言語を覚える一方で今まで知っていたはずの言語が気がついたらわからなくなってしまったり、今まで知ってた言語は使わないようにと言われたり、マルチリンガルとはいえ、それぞれの言語のレベルとバランスはバラバラという人もいます。
そして、この本は言語だけではなく「子どもの時にどう感じたか。」や「どんな扱いを受けたか。」など表面的にはわからないことを尋ねるもあり、複数の言語、複数の文化で育っていたらいつかは直面するであろう問題もインタビューの答えからちょっとヒントを得ることができます。
うちの子たちは、移動と言っても日本と韓国ぐらいなのですが、それでも「移動する子ども」なのかな、と思います。
10人にインタビューしているということは、いろいろな言語で育った子ども時代を過ごした大人の例が10個あるということになります。
自分の子どもに複数の言語や文化を教えたいと思っている人で、もし
「今のような環境で大丈夫なのかな?」
「このままいくと将来どんな大人になるのかな?」
「こんな方法でいいのかな?」
など、考えたことがある人にはこの10人のライフストーリーは、場合によっては自分の子の将来の姿のように思えるかもしれません。「10人10色」と言いますが、外国や外国語に幼いときに触れて育つ子どもの人生もきっと子供の数だけ種類があるように思います。
「うちの子の将来に近い」と思える「移動する子ども」はいた?!
10人の中で、うちの子と近い状況の人がいました。ちょっとネタばれになるかもしれないので、詳しくは書きませんが「家の中は日本語、家の外では○○語」というやり方が似ていると思いました。これからの人生で、うちの子がその人のようになるかわかりませんが、ひとつの参考になると思いました。
まとめ
今回の話は『私も「移動する子ども」だった』という本の紹介でしたが、10人の方々へのインタビューにより、それぞれがどのような理由で移動をして、その結果言語がどう変化したのかや、どんなものをどう見てどのように感じたかは、非常に興味深いです。
また、バイリンガル子育てをしている親にとって、2つの言語と2つの文化を子どもに教えたいし受け継いでいってほしいと思うものなのですが、この本を読むと実際は子供たちは言語や文化はもちろんのこと、人間関係や周りの大人を観察して感じたことなど、子どもが不思議に思うところの発想も注目したいなと思いました。
自分ではない誰かの「ライフストーリー」は、歩んできたその人の歴史だと思います。また、移動しながら、あるひとつの言語がしゃべれなくなったと思っていても現地に戻れば知らず知らずのうちに口から出てくる場合があったりするようなので、
と新たな疑問が湧いたりもします。
我が家の場合、「移動しない子ども」(←私)だった人が親となり、「移動する子どもたち」(←うちの子たち)を育てています。 そういう意味で、この本は異なる言語の間で育った子どもたちのことを理解するための第一歩となると思います。
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