こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で二人の子育てを始めて約10年。子どもたちは日韓バイリンガルに成長しつつあります。
さて今回は、とある質問からこのブログを書こうと思いました。バイリンガル(マルチリンガル)子育てをしている人は世界のあちこちにいて、方法もさまざまです。またバイリンガルやマルチリンガルと言っても2つ(またはそれ以上)の言語のバランスが同じ場合もあればどちらか一方が強かったり2つともうまく伸びてなかったりする場合もあります。
・バイリンガルの言語のバランス
私は現在、韓国で子育てをしています。韓国で生まれ育っていても子供たちが日本語と韓国語が同じぐらいなるように(そして日本文化も韓国文化も身につけてくれるように)、奮闘する毎日です。そして、上の子が小学校に入ってからは学校の授業で少しずつ英語も入ってきました。そのため、家ではバイリンガル子育てかもしれませんが小学校でやっている英語までいれるとトリリンガルということになるかもしれません。
ところで、このような我が家の状況と似ている環境で子育てをしている方から次のような質問がありました。
住んでいる国は父親または母親の母語が話されている国で、家では両親のそれぞれの言語を身につけようとしているけど、バイリンガル児は小学校で英語も学んでくる。バイリンガル子育てをしながら、それプラス英語も学んで伸ばすことができるのだろうか?
つまり、我が家で言うと家庭では両親の母語(日本語と韓国語)で、小学校では韓国語を使って科目学習をします。そして韓国の小学校に通っている上の子は英語も学校で学んできます。このような状況の時に英語を学び伸ばすことはできるか?あるとしたらその方法は?という意味です。
ちょっと前置きが長くなりましたが今回は知り合いからの、とある質問からこのブログでは珍しく「英語」に焦点を当てて考えたことについてお話したいと思います。(今回の話に出てくる「バイリンガル児」とは小学生のことだとお考えください~。)
英語圏以外在住でバイリンガル子育てしながら英語も身につけられるの?!
では、小学生に限定したバイリンガル児の今日の話ですが、まずは言語的に家庭内の環境を考えてみたいと思います。多分これもいろいろあると思いますが、ここでは便宜上バイリンガルとは「日本語」と「韓国語」として話を進めたいと思います。
- 基本的に日本語と韓国語で会話ですが英語のCDやDVD、おもちゃなどもあり子どもたちも時々みているという環境(特に英語が話せたり聞いてわかるわけではない)。
- 韓国在住だから韓国語は家では特にやらないでとにかく生まれたころから日本語に絞っているという環境。
- 両親の一方が日本語がわからないということで、例えばパパとは韓国語、ママとは日本語、英語はそのうちやればいいと思っているという環境。
例えばこの3つですが、どれを取っても小学生になってから学校で英語の授業が始まってから英語を始めるとしたら、それは家庭での「日本語」や「韓国語」とは異なります。
何が異なるのかというと、家庭で物心がつく前から親に話しかけられながら育った1.~3.は韓国語と日本語を「獲得」していると言えます。そして小学校に入ってから英語を学んで身につけるのは「習得」となります。
・習得と獲得の違いについて ↓↓
どんな方法で身につけるの?
次に、英語を「獲得」ではなく「習得」とした場合に例えばどんな方法があるのでしょうか。韓国在住で思いつくのは次のようなことです。
- 子ども英語教室に通う
- 休みの間だけ英語圏の語学研修に参加する
- プライベートレッスンを受ける
- インターネットを利用したオンライン会話レッスンを受ける
- 通信教育などの読み書きやタブレットでお勉強をする
- 英語のCDやDVDを見る
- スマホやタブレットで英語を学ぶ(または遊ぶ)アプリを使う
- 小学校の放課後の別料金の授業(韓国で言う「放課後授業」)を受講する
これらは、7.は韓国ならではなのですが、それ以外は韓国でなくてもできそうです。もし4.のインターネットでオンライン会話レッスンを受けたり、7.のアプリなどで日本のアプリを使うとすれば、やり方によればそれはきっと「日本語で英語を学ぶ」ということになり、韓国のアプリを使うとすれば「韓国語で英語を学ぶ」ということになると思います。
この1.~7.の方法は、金額の差はありますがどれもお金が結構かかるものです。
と思うかもしれませんが、そうすると選ぶ基準となるのは「英語を習得する目的」や「どの力をどこまで伸ばしたいか」になります。
「英語を習得する目的」と「どの力をどこまで伸ばしたいか」
では、この2つについて見ていきます。
★「英語を習得する目的」は?
韓国では「英語は基本」と言われることや就職する時に英語力が問われることが多いこと、英語圏への憧れなどから幼いころから子どもに英語を学ばせたいという親が多いです。しかし、その目的はいろいろな人に聞いてみると結構漠然としていて、
「英語が出来たほうがいい会社に就職できるから。」
「韓国では英語は基本だから。」
などという答えもよく聞きます。きっと目的があいまいだと子どもが「楽しい!」と思わなかったり英語を学ぶ目的が見出せないと続かないかもしれません。
★「どの力をどこまで伸ばしたいか」
言語には、「読む」「書く」「聞く」「話す」の力がありますが、
- 4つの力をネイティブレベルじゃなくてもいいのでバランスよく伸ばしたい?
- 4つの力をネイティブレベルまで目指す?
- とにかく「聞く」「話す」を鍛えて英語でコミュニケーションができるようになればいい?
これを考えるのは、どんな授業やレッスンを子どもに受けさせるのかのヒントとなります。
多分こんな順で考えるのがいいかも?!
このように考えてみると、だいたい次のような順番で考えたらどんな方法が自分の子どもにとって一番適した英語の習得方法なのかがわかると思います。
1.今子どもが置かれているのは言語的にどんな環境?
↓
2.子どもは英語を学びたいと思ってるかな?
↓
3.親はどうして子どもに英語を学ばせたい?(目的)
↓
4.親(そして子ども)は、英語のどんな力を伸ばしたいと考えているかな?
ちなみに、私は2.が最も重要だと思います。なぜなら両親の言語だけでいっぱいいっぱいの子どももいますし、学校ではやるけど特にそれ以上の関心はないという子どももいます。一方で、親戚や友達が英語圏にいるので「英語ができるようになったらいいな!」と思う子どももいると思うので、2.の「学びたいと思っているかどうか」は、どんな授業/レッスンを受けるにしても「伸び」に影響を与える要因のひとつになります。
まとめ
今回は、ある方の「英語圏以外在住でバイリンガル子育てをしながら英語を身につけることはできるのか?」という質問から、我が家のように英語圏ではない韓国で日韓バイリンガル子育てをしながら英語も身につけるとしたら、その方法と考える順番は?などについて書いてみました。
小学生になると子どもも自分の興味ややりたいことがでてくるので、英語に興味があるなら英語がしゃべれるようになりたいのか、英語のアニメが聞き取れるようになりたいのかなど子どもの希望も聞きながら授業/レッスン/教材が選べるといいなと思います。