こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘しています。
このブログでは、バイリンガル子育ての話をメインで書いています。下の子と日本語で話してる時に、ここ数ヶ月の間にした日本語の間違いについて考えてみて、2日ほど前に書きました。
そして、
という理由も私なりに考えてみました。すると、子どもなりの理由や方法がなんとなく見えることもあると思いました。
また、話をしている時に間違いに気づいたらどうしたらいいのか、という話もしました。2日前に書いた時は、「韓国語の影響を受けてないもの」に絞ってお話ししましたが、今回は「韓国語の影響を受けた間違い」について、上の子と下の子と両方を見てみてここからも何かが見えてくるのか、見ていきたいと思います。
なお、少し長くなるので今日は「前編」と題して間違いの紹介とどうしてこうなったのか・・・? までお話ししたいと思います。
(前編)上の子と下の子の韓国語に影響された日本語の間違いから見えてくるもの
では、具体的に上の子と下の子がどんな間違いをするのか、例を出しながら見て行きたいと思います。
上の子の間違い
上の子は現在小学校高学年です。次の間違いは、ここ数ヶ月の間にした間違いです。まず上の子がした間違いを書いて、カッコの中に何が言いたかったかをかきます。
- おいしいにおい →(おいしそうなにおい)
- 叔母ちゃんの家で寝てくる → (泊まってくる)
- 塾に余って勉強するの →(塾に残って勉強するの)
それでは、もっと具体的には、韓国語にどのように影響された間違いなのでしょうか。
★1.おいしいにおい →(おいしそうなにおい)
これは、韓国語からの直訳です。韓国語では、
と言う時に、
と言うからです。食べ物関係の言葉なので日常的に使いますが、何度直しても言ってしまうので根気よく直してるところです。
ちなみに食べ物を見て、
と言うべきところは、
とは言わず、ちゃんと「おいしそう!」と
言えるのが不思議です。多分、
は、これでひとつのフレーズとして覚えているのだと思います。
★2.叔母ちゃんの家で寝てくる → (泊まってくる)
子供の叔母(私の義理の姉妹)に行った時に、上の子だけそこに泊まるという話になったことがあります。その時に、子どもが大喜びして言ったのが、
という言葉です。これも韓国の直訳タイプで、このまま一語一句韓国語にするととても自然な韓国語になります。
★3.塾に余って勉強するの →(塾に残って勉強するの)
上の子はいくつかの習い事をしているのですが、帰りが遅い時がありました。帰宅後、どうして遅くなったのかと聞いてみたら、
と言ったのです。これは直訳と言えば直訳なのですが韓国語では「余る」や「残る」は、「남다」という動詞を使います。そしてこれは日本語にすると文脈により「余る」にもなるし、「残る」にもなります。
また、上の子は「余る」も「残る」も言葉は知っています。そのため、多分韓国語から考えて「余る」か「残る」の選択をするときに選択間違いをしたのだと思います。
下の子の間違い
それでは、次に韓国語に影響された下の子の間違いです。
- ソピアのベンド → (ソフィアのばんそうこう)
- こっちで行く →(こっちから行く)
- ◯◯おねえちゃんに行ってもいい? →(◯◯おねえちゃんのところに行ってもいい?)
- こうやってなって→(こうなって)
- 雨来ない? →(雨降らない?)
- 子どもがのるところ? →(子供が遊ぶところ?)
では、それぞれ見ていきます。
★1.ソピアのベンド → (ソフィアのばんそうこう)
ディズニーに「ちいさなプリンセスソフィア」というのがありますが、そのソフィアの絵がついているばんそうこうがあります。ちょっと指をケガした時に下の子が、
と言ったのです。まず、「ソピア」は韓国式の発音です。ソフィアは、「Sofia」と書きます。日本語には「F」の発音はないので「ハヒフヘホ」や「ファ、フィ、フォ」などの音で代用されます。同じく、韓国語にも英語の「F」の音がないのですが、こちらは「パピプペポ」で代用するのです。
そのため、「Sofia」は韓国語の影響を受けると韓国式に「ソピア」となります。そして、ばんそうこうは、韓国では「반창고(カタカナにするとバンチャンゴ)」という言葉もありますが、子どもは「밴드(ベンド)」という言い方をよくします。
この「ベンド」とは、もともと商品名の「대일밴드」から来ているらしいです。商品名が一般的な物の名前になるのは、日本語だとサランラップやセロテープといったところでしょうか・・・。
つまり、この間違いは韓国式の発音、韓国で使う言葉を日本語の文にそのまま埋め込んだような間違いだと思います。
★2.こっちで行く →(こっちから行く)
子どもたちと歩いているとき、行く手が2つに分かれているとします。そして、
と聞いたら、下の子が
と言ったのです。これは、韓国語の直訳です。せめて私の質問に反応して、
と言ってくれたらよかったのですが・・・。
★3.◯◯おねえちゃんに行ってもいい? →(◯◯おねえちゃんのところに行ってもいい?)
ちょっとした集まりがあった時に、他のお姉ちゃんと遊びたくて子どもが言ったのがこの言葉です。日本語なら「図書館に行く」や「仕事に行く」のように、「~に行く」の前には場所を表す言葉や目的を表す言葉が来ます。
しかし、人が来る時は「ママに行く」のようには言えません。「ママのところに行く」の方が自然だと思います。もっと自然な会話では、
になると思います。韓国語では「ママに行く」と言えるので、これも直訳した間違いです。
★4.こうやってなって→(こうなって)
下の子が、何かのやり方を説明してくれた時に使った日本語がこれです。実際にやって見せながら、こう言ったのです。
これも「こうやってなって~」を直訳すると自然な韓国語になるので、つまり韓国語直訳型の間違いです。
★5. 雨来ない? →(雨降らない?)
韓国語がわかる人なら、すぐに気がつくこの間違い。これもやはり韓国語では、雨や雪が「降る」は、「来る」と言うので、そのまま直訳した間違いです。
これは、下の子と二人で歩いてた時に空を見ると雲行きが怪しくて、それを見た下の子が私に雨が降るかどうかきいた時の言葉でした。
★6.子どもがのるところ? →(子どもが遊ぶところ?)
一見、正しそうに見えるこの言葉。「子どもが乗るところ?」と言いたいのではありません。「遊ぶところ」と言いたいのです。
キッズカフェの前を通った時に言った言葉なのですが、下の子はそのキッズカフェに実は行ったことがあり、楽しい場所だということも知っています。
という気持ちを抑えつつ、私にわざわざ聞いてきたのがこの
という言葉なのです。「遊ぶ」が、何がどうしてこうなったのかというと韓国語で「遊ぶ」は、「 놀다(カタカナで書くと“ノルダ“)」と言います。この「ノルダ」の「ノル」が日本語の文章に入ったのか、または、
「勉強するところ」
のように「~るところ」と合体してしまったのか。 状況的に意味は十分わかったのですが、きっと韓国語がわからない人なら、
と思ったと思います。
まとめ
今回は、上の子と下の子がする韓国語に影響をうけた間違いについて、それぞれ書いてみました。どれも韓国語に直訳すると自然な韓国語になるものばかりです。これは、うちの子どもたちが日本語よりも韓国語が強くなっているということをあらわしているように思います。
そして、今日はちょっと長くなったのでこの辺までとしたいと思います。明日は、この直訳型はどうして起こるのかを考えたり、そしてバイリンガル児は一度直訳型を使いだすと、このままいくのかなどについて考えてみたいと思います。
どうぞ、お楽しみに~。
・下の子の間違い(韓国語に影響されてないもの) ↓↓