こんにちは〜。韓国で2人の子ども達を日韓バイリンガルに育ててるまめちゃん(@mame_chang)です。 「〜活」という言葉をよく聞くようになって久しく、就活、婚活、妊活、温活、離活に終活などなどたくさんあります。
結婚や仕事などで海外に移住した日本人の中で年齢が上がってくると時々話題にでるのが
「死んだら私はどうなるの?」
ということです。私は韓国人と結婚して韓国に住んで10年を超えています。たまに考えることはありますが、仕事と育児家事その他雑務に追われてて、具体的に考えたり調べたりしたことはありませんでした。それよりも目の前の色々を片付けることの方が先に思えたからです。
しかし、みんながみんな歳を取ってお爺さんお婆さんになってからこの世を去るとは限りません。
そんな時、Twitterで「周りに親戚がいないところで生活をしていて子供も1人。お墓参りする人もいないし・・・。80歳になったらみんなどうしますか?」 というつぶやきにコメントを書いたことがきっかけとなり、今回色々と調べてみるといくつか方法があることがわかりました。
今回は、このブログのいつものバイリンガル育児の話とはちょっと違いますが、インターネットで調べた内容を整理してシュミレーションして内容をお話しします。
海外で死亡した日本人はどうなる? 死亡後の搬送や自然葬について調べてみた
そもそも、海外在住者と言っても仕事で独身の人、駐在員、結婚して永住権を持っている人など考える限り9つのパターンがあります。
・海外在住のパターンを9つに分類してみた記事 ↓↓
この中でも、国際結婚で海外に住んでいる人という前提で終活について調べて見ました。
国際結婚で海外に移住すると?
国際結婚で海外に移住し、そこで家族を持つとその場所に生活の基盤ができます。そして子どもがいる場合は、子供(達)は日本人学校であれインターナショナルスクールであれ現地校であれ、現地で学校に通い、現地で人間関係を構築していきます。
そうこうしているうちに、あっと言う間に10年や20年が過ぎていきます。もし日本の両親が亡くなったら一時帰国しても兄弟の家に行くわけにもいかず(居候の気分になり落ちつかないそうです)、ホテルやウイークリーマンション等に滞在するという話も聞きます。
一人っ子の場合だと両親が亡くなったら一時帰国先は両親が住んでいた家(家が滞在できる状態なら)か、ホテルやウイークリーマンション等になることもあるかもしれません。
海外在住者は最期をどこで迎える?
海外に移住しそこに生活基盤を築いた人たちは、その人生の最期をどこで迎えるのでしょうか。 それは、滞在している国かもしれないし、一時帰国中の日本、または他の国に旅行中かもしれません。
また、死後は滞在国または日本で荼毘に付されることを希望するかは人によってちがうと思います。
色々なパターンが考えられますが、今回は滞在している国で死亡し、遺体または遺骨という形で日本に帰りたいという前提で考えてみました。
さきほどの前提に沿ってインターネットで調べてみたら、例えば次のような方法があることがわかりました。
1.海外で死亡し遺体を日本に搬送 → 火葬 → 永代供養/自然葬
2.海外で死亡し火葬してから日本に搬送 → 永代供養/自然葬
つまり、遺体で日本に帰国するか、または遺骨で帰国するか...... ということで、その後の流れは永代供養や自然葬となるようです(もちろん、日本に親戚や兄弟がいて入れるお墓や仏壇があれば話は別です)。
最初だけ「遺体」か「遺骨」かの違いなので、まずこの部分についてお話しします。
★1.海外から日本に遺体を搬送する方法
海外で死亡し遺体を日本に搬送する場合は、個人ではできないようなのでそのような事を扱ってる団体に依頼した方が良さそうです。
「よりそうお葬式」という会社のサイトによると、海外で日本人が死亡した場合は外務省から連絡が来るそうです。
「日本人の方が海外で死亡すると、現地の警察から日本大使館や日本領事館へ連絡が入り、そこから日本の外務省宛に連絡、外務省が遺族へ連絡します。」
そして、そのあと遺族が現地に向かい、迎えにいくということです。 しかし、このようにも書いてあります。
「ご遺族が現地に行けない場合には、現地の大使館または領事館の方が現地の葬儀社と連携して行いますので指示に従いましょう。」
「よりそうお葬式」より
海外在住者は滞在国の日本領事館に在留届をだしていたり、パスポートにも日本の連絡先を書く欄があるので、恐らくですがそのような情報を元に外務省から日本の遺族に連絡がいくのではないかと思います。
また、このサイトによると現地(海外)で必要となる書類は以下のとおりです(※ただし国によって必要書類は多少異なります)。
・「死亡診断書」に日本大使館・領事館がサインしたもの。死因が事故や他殺の場合は死体検案書も必要。
・現地の葬儀社に依頼した、防腐処理(エンバーミング)証明書。
・日本大使館または日本領事館が発行した埋葬許可書。
・故人のパスポート。
その他にもたくさんの会社やNPO団体がありますが、一部だけご紹介。
ところで、海外からの遺体の搬送ってこれらのサイトによると「国際霊柩搬送」と呼ぶみたいです。 日本国内の空港に到着したら空港から実家、葬儀場などへの搬送の手配もしておきます。
日本国内の遺体搬送は、さきほど挙げた「よりそうお葬式」や「家族葬のマイ・ライフ メモリアルジャパン株式会社」「株式会社 IEE 」は日本国内の搬送も扱っているようですので相談しても良さそうです。
そしてこの後、日本で葬儀、そして火葬という流れになると思います。
★2. 海外で死亡し火葬してから日本に搬送する方法
先ほどのように外務省から日本の遺族に連絡が行き、遺族が現地に向かえに行く。 そして遺族が現地に行けない場合は現地の大使館または領事館の方が現地の葬儀社と連携するというのは同じのようです。そして、現地で用意する書類は、さきほどの「埋葬許可書」ではなく「火葬許可書」となるとのことです。
また、海外で火葬し遺骨を日本に搬送するとして必要な書類には次のようなものがあります。
・日本で納骨するには「改葬許可申請」が必要。
・「受入証明書・死亡証明書・火葬証明書・戸籍謄本・死亡証明書」そしてそれらの日本語訳。
また、遺骨はほとんどの航空会社で手荷物として機内持ち込みが可能とのことなので、飛行機に乗って日本に遺骨を運んでくれる遺族がいるならお願いしてもよさそうです。
そして、「誰にも頼めない......」という場合は、「1.海外から日本に遺体を搬送する方法」で紹介した「エアハース・インターナショナル(株)」は海外で火葬された遺骨を日本国内の最終目的地への搬送も行っているそうです。...とすると、遺骨を日本国内の空港から希望するお寺などへも運んでもらえるということですね。
日本到着後は?
では、次に遺体または遺骨で日本に帰国した後の話です。 ここでは永代供養と自然葬について簡単にお話します。
永代供養とは、遺骨を有料でお寺に渡して遺骨を管理してもらうことです。 「永代」という言葉を聞くと「永遠」かと思ったのですが、実はそうではなくあちこちのお寺をホームページをみていると「33回忌まで」と書いてあったり「上限50年」と書いてあったりで、つまり契約によって異なるということのようです。いずれにしても、「永遠ではない」ということです。
例えば、今回調べた中で「宝性寺」というお寺のホームページには「海外からのお申込」というページがあったり詳しいパンフレットがダウンロードできたりもします。
さらにこのお寺だと、なんと!「Webお墓まいり」までできるという現代ならではのサービスに驚きました。 時代は変わっていくのですね・・・。
他にも永代供養ではなく
「私は灰を海か山にでも撒いて欲しい」
という方もいると思います。いわゆる自然葬ですね。でも、自然葬とは正確には何でしょうか。
ウィキペディアによると以下のように書いてあります。
自然葬とは墓なく海や山などに遺体や遺灰を還すことにより、自然の大きな循環の中に回帰していこうとする葬送の方法。従来の日本で行われていた墓石を用いる葬法とは違い、遺骨を直接自然へ返したり、墓標として人工物を用いないものを指す。狭義にとらえると散骨と同義であり、広義にとらえると風葬、鳥葬、水葬、火葬、土葬、樹木葬、冷凍葬など、自然に回帰するような葬り方全般を指すというとらえ方もある。
Wikipedia「自然葬」より
永代供養ではなく、自然葬を希望する場合海外在住者が気になるのは次の3つだと思います。
1.誰が海とか山に撒いてくれるの?
2.自然葬にしてほしいというのはどうやって意思表示しておいたらいいの?
3.費用はいくら?
特に海外在住が長くなり日本に身寄りがいなくなったり、親戚はいるけどみんな歳取るし疎遠になると何だか頼みづらいなぁと思うこともあるのではないかと思います。
自然葬について調べてみると、専門の会社やNPO団体などがあることがわかりました。 そして、自然葬にはいくつかの種類があるようです。
・「樹木葬」 →お寺などの決められた場所の区画を契約。死亡後、遺骨は粉骨となり予め契約した木の周りや下に埋葬される。33回忌頃までは法要がある。
・「海洋葬」→いわゆる「海に灰をを撒いといて」はこれ。粉骨は有料で業者に頼めます。
・「宇宙葬」→遺骨や遺灰の一部を専用のカプセルに入れ、ロケットで打ち上げます。
調べてみると宇宙葬より樹木葬または海洋葬の方が一般的のようです。 そして驚いたのは、この記事を書いている2019年3月の時点で、 自然葬について日本には法律はないとのことです。
また、自然葬の場合遺骨は専門の業者にお願いして粉の状態(粉骨)にしてから、樹木葬や海洋葬とするもののようです。 確かに・・・粉の状態でないと散骨後に遺骨が見つかって「事件?!」となってはいけないからだと思います。
なお、今回は「日本にお願いできる人がいない」という前提ですので、ここでは粉骨や樹木葬を代行してくれる団体や会社が頼りになります。 調べると結構あるのですが、いくつかだけ挙げます。
3つだけ挙げましたが、インターネット上にはたくさんこのような団体や会社があります。 そして、樹木葬や海洋葬の場所も日本のいろいろな地域になります。 自分の遺骨を地元に帰したいのか、日本の海ならどこでも散骨OKなのかなど、考えていくと具体的に例えば「自然葬 大阪」のように絞って検索ができます。
重要なのはエンディングノート
終活という言葉と共に、生前に自分の死後どうして欲しいかの意思を示す「エンディングノート」という言葉も、少しずつ浸透してきているように思います。 家族に自然葬などの申込をしてることを話しておくのはもちろんですが、このようなノートを準備して具体的にどの会社と生前に契約をしたかなど、家族に知らせておくといいと思います。
だいたいの流れは次のような感じかと思います。
・エンディングノートを入手。
・自分が遺体であれ遺骨であれ日本に帰国後、どこで永眠したいかを考える。
・永眠したい場所や方法に合ったお寺や自然葬専門の会社を探す。
・生前予約して費用を支払う。
・エンディングノートに書く。
・家族にも知らせておく。
また、費用も団体や費用によってさまざまです。 インターネットで資料請求できるサイトもあるので、活用できたらいいですね。
まとめ
今回は、Twitterのやりとりをきっかけに海外在住者が海外で死亡した後、日本で永眠したい。 しかし日本には頼める親族がいないという前提で、遺体または遺骨で帰国し、その後お寺に永代供養や自然葬というパターンを挙げました。
最初のものにもう少し書くと次のようになります。 これらは企業や団体にお願いすることで有料で代行してもらえるものです。
1.海外で死亡し遺体を日本に搬送 → お葬式 → 火葬 → お寺などで永代供養/自然葬(樹木葬または海洋葬)
2.海外で死亡し火葬してから日本に搬送 → 遺骨を日本へ搬送 → お寺で永代供養/自然葬(樹木葬または海洋葬)
しかし、1.のお葬式はやはり参列者がいないとなので、完全に有料で代行をお願いするなら2.になるのかなと思いました。 また、自分が死亡した後、遺体で日本に帰りたいのか遺骨になって帰りたいのかを自分で決めることができるかどうかは、今回調べた中ではよくわかりませんでした。 実際に自分のエンディングノートを作成する時に本格的に調べてみるのがよさそうです。
自分が人生の最期を迎えたあとは、自分が考えていたことを誰かに伝えるのはエンディングノートとなります。 インターネットでちらっと見ただけでもエンディングノートの種類はいくつかあるので、エンディングノートを選ぶだけでも時間がかかりそうです。 とはいえ、まずはエンディングノートを入手ですね・・・。