こんにちは!まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で子供たちを日韓バイリンガルに育て始めて、早くも約10年が経ちました。
さて、何かを選ばないといけないのに選択肢が多い時は、何かを基準にして選ぶことが多いと思います。それは非常に重要な選択であったり、たいした内容ではない事もあります。しかし、それほど重要ではないけど選択しないといけない、でもちょっと迷うなぁ、という時に登場するのが、
「どれにしようかな、天の神様の言うとおり~。」
という歌ではないでしょうか。私ももちろんやったことがあります。そしてこれは韓国で生まれ育つうちの子ども達の前でもやったことがあるので、子ども達も歌という特徴があるからか、自然に覚えているようです。
ところが、このような歌は日本だけではなく他の国にも他の言語でもあるようです。今回は、韓国を例にしてお話し、それがバイリンガル育児にどう役に立つのかもお話したいと思います。
「どれにしようかな」は韓国語で何? そこからバイリンガル育児に役立つコトは?
先日、以下のようなツイートをしました。今日の話の「どれにしようかな~」の話です。
、
選ぶのに迷ったら「どれにしようなかな天の神様の言う通り〜」
とやる私
でもうちの子供達は⬇︎
코카콜라 맛있다
맛있으면 또 먹지
또 먹으면 배탈나
척척박사님께 물어봅시다
딩동댕동 화살표입니다2つ共知ってるのに
「日本では?」
にはピンと来ない
それを繋ぐのも親の役目かな〜
— バイリンガル育児@まめリンガル (@mame_chang) May 10, 2019
まずここにあるように、「どれにしようかな~」の韓国語は「코카콜라 맛있다~(コカコーラ マシイッタ~)」だそうです。....と言いたいのですが、実はそう簡単ではなく日本語の「どれにしようかな~」もそうであるように、韓国語のものも地方によって多少の違いがあるそうです。
この歌は地方や年代によって違う?!
韓国語では、一般的に
「어느것으로 할까요 알아맞혀보세요 딩동댕」
(オヌゴスロ ハルカヨ アラマッチョボセヨ ティンドンデン/どれにしようかな、あててみてください。ピンポ~ン)
というらしいです。一般的に......ってきっとソウルなどの首都圏だと思います。 念のためうちの子たちに
と聞いたら、
とのことです。時代なのかそれともやはり地方によるものか?! と思っていたら、大学生も
と言ってるのを耳にしたので、きっと地方によるものじゃないかと思います。ちなみに韓国語で検索してみたら、「코카콜라 맛있다の後ろは?」を問うサイトなどもあって、本当に色んなバージョンがあるみたいです。
さて、せっかくなのでどんな意味か簡単に説明すると...
코카콜라 맛있다(コカコーラ マシイッタ~/コラコーラ おいしい)
맛있으면 또 먹지(マシイッスミョン ト モックチ/おいしかったらもっと飲んだら?)
또 먹으면 배탈나 (ト モグミョン ベッタルナ/もっと飲んだらお腹壊すよ)
척척박사님께 물어봅시다(チョックチョックパクサニムケ ムロボプシダ/物知り博士に聞いてみましょう)
딩동댕동 화살표입니다(ティンドンテンドン ファサルピョイムニダ/ピンポン 矢印です。)
文字だけではちょっとわかりにくいので、よかったら音声でもどうぞ!と言いたくて下の子(幼稚園児)に協力を求めたら、なんと! 歌詞が違ってビックリしました。
下の子が歌ってくれた歌詞は以下のとおりです。赤い字が上の子と違う部分です。なぜ違うのか謎です。
코카콜라 맛있다(コカコーラ マシイッタ~/コラコーラ おいしい)
맛있으면 또 먹지(マシイッスミョン ト モックチ/おいしかったらもっと飲んだら?)
또 먹으면 배탈나 (ト モグミョン ベッタルナ/もっと飲んだらお腹壊すよ)
배탈나면 주사 맞아 (ペッタルナミョン チュサ マジャ/お腹壊したら注射打つよ)
주사 맞으면 너무 아파(チュサ マジュミョン ノム アッパ/注射打ったらとっても痛い)
척척박사님께 물어봅시다(チョックチョックパクサニムケ ムロボプシダ/物知り博士に聞いてみましょう)
딩동댕동 도시라솔파미레도(ティンドンテンドン ドシラソファミレド/ピンポン ドシラソファミレド)
これを下の子(幼稚園児)が歌ってくれました(笑)! ↓↓
ここからバイリンガル育児に役立つ事は何?
さてこれだけだと、「韓国語ではこうなんだ。へぇ~。」で終わるのではないかと思います。しかし、このような些細なことでも海外でのバイリンガル育児には考え方ややり方によっては、役に立つことなのです。
さきほどのツイートのように、うちの子ども達は実は「どちらにしようかな~」も「코카콜라 맛있다~」も両方知っています。子どもたちが両方しっているというのを私が知っていたのは、子ども達が時々使っているのを聞いていたからです。
しかし、
と聞いてみると、知っているはずなのに即答できず
という顔をしていました。そのため、子どもが同じようなことなのに日本語と韓国語で別々に知ってることを繋げてあげるのは両方の文化を知る親ではないかと思いました。
それで、私が
というと、
というような反応でした。
なぜ子どもの頭の中では繋がらない?
では、どうして子どもはすぐにピンとこなかったのでしょうか。いくつか理由を考えてみました。その理由とは次の2つです。
1.日本語のと韓国語のとを別々に体験してるから?
2.日本語の方はあまり使わないから記憶の彼方にある?
1.のように日本語のは日本語を話す人たちと日本語を話す場面で、そして韓国語のは韓国語を話す人たちと韓国語を話す場面で使っているはずなので、その経験がまったく別のものとして子どもは記憶しているのかもしれないと思いました。
また、1年の大半を韓国で過ごして昼間はそれぞれ韓国の幼稚園や小学校で韓国語で生活をしているため、日本語の方は韓国語のものほど使う機会はなく、突然
と聞かれても記憶の彼方にあるので、すぐに
と自分で思いつくのが難しかったのかもしれません。
親ができることは何?
先ほどの「なぜ子どもの頭の中では繋がらない?」の2つの理由が正しかったとすると、逆に親の立場で考えると日本で生まれ育った親は韓国滞在にも慣れ、韓国語が流暢になったとしてもやはり生まれ育った日本の文化、そして幼少のころに体験を通して学んだものは、そう簡単には忘れないものではないかと思います。
そのため、日本で生まれ育った親は韓国に移住し韓国で子育てが始まり、そして韓国語が流暢になったとしても「코카콜라 맛있다 」を聞けば、
とわかり、この2つがすぐに頭の中で繋がるのだと思います。そのような親ができることは次の流れではないかと思います。
1.子どもに日本語で何かストレートに聞いてみる。
↓
2.答えがわからなければ○○だよと教えてあげる。
↓
3.教えた時の反応が「あ〜!」ならわかってるということで、無反応や「へぇ~!」なら知らなかったか忘れてるかのどちらか。
このように、すぐに
と答えを教えず、まず子どもにも考えてもらうのも大切ではないかと思います。
まとめ
今回は、以前のツイートを元に、何かを選ぶ時の「どれにしようかな~」の韓国語版を紹介しました。......と言っても地方や年代によってかなりのバラエティがあるようなので、これは首都圏ではなくひとつの地方のひとつの例だとお考えください。
そして、子どもが「どれにしようかな~」も「코카콜라 맛있다」も両方とも知っているとしても、子どもの頭の中ではちゃんと繋がっているとは限りません。親にできることは「日本では?」の質問に子どもがはっきりとわからないようであれば、すぐに答えをあたえず、次のような1.~3.のような流れで答えを引き出してみたり、答えを教えたりするといいと思います。
ポイント
1.子どもに日本語で何かストレートに聞いてみる。
↓
2.答えがわからなければ○○だよと教えてあげる。
↓
3.教えた時の反応が「あ〜!」ならわかってるということで、無反応や「へぇ~!」なら知らなかったか忘れてるかのどちらか。
きっとこのような言葉や表現の組み合わせは、他にももっとあると思います。それを子どもがひとつひとつ繋ぐことができなければ、親がちょっと助けるのがいいかなと思いました。