こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で二人の子どもたちを日韓バイリンガルに育て始めて早くも役10年が経ちました。
バイリンガル育児と言っても親ばかりが頑張ってもうまくいかないもので、親子で二人三脚で進めたり子ども自身の興味によってやり方を変えたりするのがいいのではないかと思います。
以前、このブログでは「環境の変化により子どもの言語が変化するのは小2まで?!」というタイトルで、環境の変化と子どもの言語の変化について書いてある論文の紹介を簡単にしました。
・環境の変化により子どもの言語が変化するのは小2まで?! ↓↓
そして、その論文に書かれていた子どもが言語を忘れていく(喪失)兆候として6つを挙げました。
今回は我が家の上の子にもそのような兆候が少し見られることから、うちでやってみている対策2つとその効果についてお話したいと思います。
子どもが言語を忘れる兆候6つとその対策2つとは?
では先ほどの論文に書かれていた、子どもが言語を喪失する兆候とは次の通りです。
1.流暢に話せなくなる。
2.話していても途中で止まったりして間ができる。
3.質問されたら「はい」などのできるだけ短い言葉で答えようとする。
4.同じ文や言葉ばかりを繰り返し使うようになる。
5.自分が言ったことを言い直しながら話す。
6.うまくしゃべれない時は話すことを避けようとする。
では、具体的にこの6つの中でうちの子(小学校高学年)に見られるのはどれでしょうか。
それは、次の2つです。
5.自分が言ったことを言い直しながら話す。
6.うまくしゃべれない時は話すことを避けようとする。
それではさらに具体的な例を出しながらお話したいと思います。
★5.自分が言ったことを言い直しながら話す。
これは、特に習い事から帰ってきた時や帰り道で子どもと話している時に私がふと気がついたことです。例えば次のような感じです。
日本に一時帰国した時に関西の小学校に体験入学を2回したせいか、ところどころに関西弁も混じってます。
そしてこの例では「중간고사(中間テストの意味)」という言葉が日本語でわからなくて「あれ」とか「えーっと」と言ったり「途中のテスト」と言い換えてみたりしています。
★6.うまくしゃべれない時は話すことを避けようとする。
これは、言いたい事はあるし韓国語では全部言えるのですが、全て日本語で説明することができないので次のように言って話を終わらせることがあります。
「うーん、まぁそういうのがあるの。」
「ううん、もういいや。」
「いや、何にもない。」
これは、韓国語でパパと話をしていてその後に、
や
と聞いた時に返ってくる反応です。このような質問を私がする時は、話の腰を折らないように会話が途切れた時や会話が終わった時にします。
それでは、どうしてこのような反応になるのでしょうか。
話を避けるのは言葉を忘れる兆候だけではない?
それではなぜこうなるのか、理由を考えてみたいと思います。うちの子の場合、たくさん韓国語で話した後にママ(私)に日本語で話す時に起こるような気がします。
また、保育園、幼稚園、小学校と韓国の現地校に通ううちに家では日本語を使っていても韓国語の語彙や表現が増えるスピードが日本語よりも随分はやいため、日本語の語彙を増やすのが追いついていないからとも考えられます。
このように、頭の中が韓国語で埋め尽くされているところへ、ポンと日本語で説明を求めたりすると、単語の足りなさや面倒くささも手伝って話題にするのを避けたりするのではないかと思います。
親にできることは?
では、これについて親ができることは何かあるのでしょうか。私が思うに、まずやることは子どもが日本語で話をするのを避けようとするのを防いだりするのではなく、次の2つのことを考えて決めることではないかと思います。
1.日本語習得について子どもにはどうなって欲しいのか?
2.親子のコミュニケーションにおいて、何を優先するのか?
まず、将来的に自分の子どもには日本語習得についてどうなって欲しいのかを考えるといいと思います。「読む」「書く」「聞く」「話す」の全部がバランスよく上手にできる人になってほしいのか、または子どもがしたいと思う部分だけ上手になればいいのか......。
この辺の方針が決まると、その次の2.にも繋がります。親子の会話、SNSなどによる連絡などコミュニケーションの方法はいろいろとありますが、とりあえず会話だけは全部日本語できたらいいのか、または子どもの話の内容重視ということで、多少韓国語の単語が混ざるのはOKとするのか、などです。
方針は夫婦で決めてもいいし、子ども自身に「どうなりたいか」「どうしたいか」を聞きながら決めてもいいと思います。そのようにして方針が決まったら、あとはそれに向かって進むのみです。
なかなか日本語で言えない言葉は親がフォローして日本語に言い換えたらいいし、日本語で言えないからと回避しがちなら、方針に従って韓国語の単語交じりでもOKとして話を聞いたり、言えない言葉は日本語でなんと言うのかを教えながら話を聞いたりなどとすればいいと思います。
まとめ
今回は、以前書いたブログ記事の内容から、子どもが言語を喪失する前に見られる兆候として6つを挙げました。そして、うちの子にはそのうち2つが当てはまるなと心当たりがあることに気がつき、具体的にどんな時にそんな様子が見られるのか理由もを書きました。
そして、それについて親ができることは、次の2つです。
1.まず方針を決めること。
2.それに向かって進んでいくこと
.......とはいえ、頭で理解することと実践すること、そして何よりも続けていくことが結構難関だったりします。継続は習慣を作り、習慣は力となります。そう信じてがんばりたいものです。