こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国在住約15年で、子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日努力をしています。
私たちはコミュニケーションの手段として言語を使いますが、言語がいくつわかるのかによって次のように呼ばれます。
・モノリンガル(わかる/できる言語が1つ)
・バイリンガル(わかる/できる言語が2つ)
・トリリンガル/トライリンガル(わかる/できる言語が3つ)
・クワッドリンガル(わかる/できる言語が4つ)
・マルチリンガル(わかる/できる言語が多数で通常3〜4言語以上)
これは過去にもこのブログで同じような話をしてもう少し詳しく説明して、例もあげました。
・バイリンガルか? マルチリンガルか? ↓↓
韓国では
と言われていたり、子どもだけまたは親子で海外に留学や移住したりする話も時々聞きます。
何かと言語ばかりに目が行くバイリンガル、トリリンガル育児ですが本当にそれだけで大丈夫なのかな?と思う事があります。
今回、このブログではトリリンガル育児に焦点をあてます。「トリリンガル」と「トライリンガル」と2つの言い方がありますが、今回このブログでは「トリリンガル」という言葉を使っていきたいと思います。そして、私自身は日本語と韓国語のバイリンガル育児をしているので、私の経験からではないのですが、トリリンガル育児をしている(またはしようとしている)周りを見ていて思うことについて私なりの考えを書いてみたいと思います。
トリリンガルとは?育てるべき3つと親が心に留めておくべき4つ
まず、私が思うことを話す前に
という事と、周りのトリリンガル育児の例をいくつかお話したいと思います。
★.トリリンガルとは?
トリリンガルとは、さきほども書いたように使える言語が3つの人のことです。トリリンガルとかトライリンガルと言われます。
トリリンガルは英語で書くと
trilingual
となります。「tri」が「3」という意味で、「lingual」が「舌」とか「言語」という意味になります。
「tri」って「3」なんだ〜!
と思う方は「トライアングル」を思い出してみてください。
「tri(3つの)」「angle(アングル、角)」、つまり3つの角ということで三角形の意味になります。
楽器のトライアングルも三角形ですよね。
話がそれましたが、次に周りのトリリンガル育児の例を少し書いてみます。
★.私の周りのトリリンガル育児の例
私の周りのトリリンガル育児の例は例えば次の方々です。
・韓国で韓泰夫婦が韓国語、タイ語、英語で育児。
・韓国語で日韓夫婦が日本語、韓国語、英語で育児。
・韓国で韓台夫婦が日本語、中国語、韓国語で育児。
・香港で日中夫婦が日本語、中国語、英語で育児。
・シンガーポールで日新夫婦が日本語、中国語、英語育児。
・フランスで日仏夫婦が日本語、フランス語、英語育児。
・日本で日韓夫婦が日本語、韓国語、英語で育児。
ざっとこんな感じです。みんな色んな国で色んな言語のトリリンガル育児をしていると思いますが、こうやってみると私の知り合いだけ集めたせいか、国や地域そして言語がちょっと偏ってますね...。
では次にトリリンガルで育てるべき点って言語だけなのかな?という事についてみていきます。
トリリンガルで育てるべき3つのこと
ではトリリンガル育児で子どもに身につけてほしい事には何があるでしょうか。それは次の3つではないかと思います。
・それぞれの言語をバランスよく。
・いろいろな文化や習慣。
・いろいろな価値観。
こうやってあげてみると3つしかないのですが、それぞれをきちんと身につけようとするとかなり大変です。
3つの言語をバランスよく身につけるという事は、例えば日本語、韓国語、英語の場合だと
「読む」
「書く」
「話す」
「聞く」
の4つの技術をそれぞれの言語でバランスよく伸ばすということです。特に「読む」と「書く」は意識してやらないといけない部分で、親が日本人だから親子の会話が日本語であっても伸びない部分です。
また、言語はそれだけで成り立っているのではなく「文化」や「習慣」の一部ともとらえることができるものです。例えば日本語にはあるけど英語にはない表現や、韓国語にはある単語がキレイな日本語に訳せない... といった事態になることがあります。これは言語がその文化を反映しているから起こることなので、理由がわかりそれを楽しむことができたらいいと思います。
そして価値観です。言語はコミュニケーションの道具なので身につけた言語で誰かとコミュニケーションをとると、話が浅いうちはわからないのですが、話が込み入ってきたり具体的になるとその言語が話されている国の人達の価値観が見えることがあります。ここもやはり、自分や自分の親とどう違うかを見つけて、「違う」という事を楽しめたら一番いいと思います。
子どもをトリリンガルにしたい!育てるべき3つとは?
それでは子どもをトリリンガルにしたい親はどうしたらいいのでしょうか。日常的に3つの言語に囲まれて生活している場合は、おのずと先ほどの3つを学ぶ機会があると思います。しかし、そうでなければ例えば次の方法が考えられます。
・まずは親が子どもに身につけてほしい言語や文化、習慣などについて知る。
・できればその国に行って滞在してみる(チョイ住みなどもアリ)。
・子どもに覚えて欲しい言語がネイティブの人との交流を持つ(言語だけでなく話す内容からも吸収)。
子どもが覚えて欲しい3つの言語や文化、習慣が環境的に親も日常的に触れることができるならいいのですが、そうでなければ、親自身も関心を持ってその言語や文化、習慣などについて知るのがいいと思います。もちろん、一緒にその言語を学ぶという方法もありますが、必ずしも一緒に学ばなくてもいいと思います。
また、もしできるならチョイ住みみたいな感覚で、その言語が話されている国に短期間でも滞在してみてもいいと思います。そして、その言語を話す人達との交流があれば会話の練習にもなっていいのではないかと思います。
親子で言語以外の部分にも目を向けることができて、学ぶことができたらいいですね。
気をつけるべき点4つ
では、何か気をつけることはあるのでしょうか。親が心に留めておくべきことや気をつけることは次の4つではないかと思います。
・トリリンガル育児は言語だけじゃではない。
・言語だけできても、まるでSimが入ってないWifiのないスマホのよう。
・内容的なことを育てるには、広く深くが理想だけど無理ならある程度広く一部深くがいい。
・子ども自身が興味持ってるかも大切。
最初のは繰り返しになりますが、トリリンガル育児と言っても言語だけに焦点を当てすぎるのはあまり好ましくないように思います。その理由はその次の
「まるでSimが入ってないWifiのないスマホのよう」
に繋がります。スマホを持っている人ならわかると思いますが、スマホを使おうと思ったらSimやWifiは欠かす事ができません。もし、SimカードやWifiがないと、ただの電話機となってしまいます。もちろん、電話ができることも大切なのですがそれだとガラケーとなんら変わりはありません。
そして、欲を言えば
「広く深く」
子どもには学んで欲しいと思います。しかし、あれもこれもというのは無理な場合もあります。それなら一部だけでも深く学んだり知ったりすることは必要なのではないかと思います。
そして最後に書きましたがもっとも大切なのは子ども自身が3つの言語や文化、習慣を身につける事に対して興味を持っているかどうかです。もし子どもが興味を持っていないなら、それは子どもにとっては苦痛となりますし、そのような苦痛は後で拒否反応に繋がることもあります。そのため、子どもが興味を持っているかというのは大きなポイントとなります。
まとめ
今回はバイリンガル育児ではなく、トリリンガル育児ということに焦点をあててお話をしました。まず、トリリンガル育児についてと私の周りの例をあげました。
そしてトリリンガル育児で育てるべき3つのポイントについても触れました。その3つとは次のとおりです。
ポイント
・それぞれの言語をバランスよく。
・いろいろな文化や習慣。
・いろいろな価値観。
そして、これについて親が心に留めておくべき4つは以下の通りです。
ポイント
・トリリンガル育児は言語だけじゃではない。
・言語だけできても、まるでSimが入ってないWifiのないスマホのよう。
・内容的なことを育てるには、広く深くが理想だけど無理ならある程度広く一部深くがいい。
・子ども自身が興味持ってるかも大切。
トリリンガルは3つの言語という意味ですが、言語だけに目を向けず内容的なことも子どもには吸収してほしいものですね。