こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。私は、韓国に独身の時も合わせたら16 年ぐらい住んでいます。そして結婚してからは子ども達を日韓バイリンガルに育てようと日々努力をしています。
韓国に住むようになって独身の時には、結婚式によく呼ばれました。私も周りも結婚するような年齢だったのかもしれません。
結婚してしばらくしたら今度は、仕事関係や親戚などのお葬式にも行く機会がありました。結婚式もお葬式も日本とは違うこともあるので、やはり失礼になってはいけないと思い最初はとても気をつかいました。
国や地方などによって習慣が違う冠婚葬祭。今回は韓国の「お葬式」に焦点を当てて服装やお香典などについて私の経験から書いてみたいと思います。
韓国のお葬式に参列することになったら?服装や香典等のマナー
独身の頃から韓国に住んで合計約16年。お葬式に初めて行ったのは職場の方のお父さんかお母さんが亡くなった時でした。それから何度か行きましたが、亡くなったのはだいたい次のような方々でした(亡くなったのは全て韓国の方です)。
・職場の人のお父さん/お母さん
・職場の人のお子さん
・韓国側の親戚
・時々参加している集まりのメンバーのお父さん
では具体的にどのよう形で連絡が来たかや服装、お香典はどうしたのかなどについてお話ししたいと思います。
服装や香典、挨拶の言葉
誰かが亡くなったという連絡は、その人と自分との関係やどう繋がっているかによって違います。職場の人の場合はいつも職場で連絡をとっている方法で連絡がきました。親戚は電話。集まりの方はその集まりでいつも使っているSNSでした。
連絡が来る時に含まれている情報はだいたい次の通りです。
・誰が亡くなったのか。
・どこの病院に行けばいいか。
・出棺は何月何日か。
実際に以前私に来た連絡の一部を載せます(具体的な名前などは○○に変えてあります)。
■ 빈소 : ○○시 ○○장례식장
■ 발인 : 1월 6일
■ 장지 : ○○시 ○○동 가족묘지
日本語訳
■ 遺体安置所 : ○○市 ○○葬儀場
■ 出棺 : 1月 6日
■ 埋葬地 : ○○市 ○○洞 家族墓地
なお、韓国のお葬式は3日間あるのですが、これは1月3日に来た連絡です。上の例の場合、1月6日の出棺の日に行くと遅いので、連絡を受けたその日から遅くとも出棺の前日までに通常は行きます。そして出棺(발인)はだいたい家族だけで行い、朝早く行われます。今のところ親戚が亡くなった事がありますが、私はまだ出棺には立ち会ったことはありません。
なおSNSなどで連絡が来た時に、連絡をもらった人はまず哀悼の意を示すべきですが日本語だと
お悔やみ申し上げます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
のような表現を韓国語では、
と言います。これは直訳すると
となります。韓国人と一緒にお仕事をする人や親戚がいる人は、覚えておいてもいいフレーズですね。
次に、服装やお香典は次のような感じです。
★.服装
黒い服、暗い色の服を着て行きます。喪主やその家族は黒または白(というか多分麻の)チマチョゴリを着ていたり、黒いスーツを着て白い腕章(黒い線が入っている)をしていたりします。
★.お香典
初めての時は私もようわからなかったのでシオモニ(義母)に香典の金額を聞いてみました。すると次のように答えていたのを覚えています。
ちなみにこれは約10年前の話なので、今では3万よりも5万ウォンの方が一般的のように思います(場合によっては10万ウォンという場合も)。そしてお香典を入れる封筒はだいたい次のような物です。
・ただの白い封筒
・コンビニや文房具屋さんで買う
・お通夜の会場に置いてあるのでそれを使う
ただの白い封筒を使う時は表に
부의(賻儀)
と自分で書いて裏に自分の名前や所属があれば、所属も書きます。コンビニやお通夜の会場に置いてある封筒は、最初からこれらの文字が印刷されているものも多いです。
もし職場の人の家族が亡くなった時は、先にお香典はどうするのか周りに相談してからが無難だと思います。
実際に行ったお葬式はお通夜だった?
今思えば韓国で行ったことがあるのは、お葬式というより日本だとお通夜に近かったように思います。行った事があるのは韓国の一般的なお通夜とクリスチャン(プロテスタント)の方のご家族のお通夜でした。
職場にしても集まりにしても、だいたい夜の8時や9時に指定された場所に集まって一緒に行くか時間だけ決めて現地集合というパターンが多かったです。
お通夜は私が行ったことがあるのはほとんどの場合、病院の中の葬儀場でした。
韓国のお葬式に実際に行ったら
韓国で誰かが亡くなったという話があってお通夜に行くことになったら、黒い服を着てお香典を準備して病院の葬儀場に行きます。病院内の葬儀場に着いたら案内があり
◯◯병원 장례식장 2호
とか
◯○병원 장례식장 분향소 3호
のように番号がついています。その番号を頼りに行くか、または案内版などに故人の顔写真や喪主の名前が書いてあるのでそれを見ていくかだと思います。会場についたら遺族の方々にご挨拶をして遺影の前に行きます。遺影の前には香典を入れる箱(부의함と書いてある事があります)があるので、そこに封筒ごと入れてから焼香をし遺影に向かって2回クンジョルと呼ばれる韓国式のお辞儀をします。
しかし、クリスチャンの方のお通夜の場合はクンジョルはせずお祈りをしていました。また、参列した人がクリスチャンの場合も焼香はせず遺影に頭を下げて心の中で追悼(?)をするという感じでした。また、日本のお通夜との違いで思ったのはお通夜の会場には日本のように故人の棺がないということです。その話を韓国人の友人にしたら、
と言っていました。私は日本で生まれ育ち親戚や知り合いなどのお通夜やお葬式に日本でも参列してきたので、怖いとは思わずそういうものだと思ってきたので、国が違えば感じ方も違うのだろうなと思いました。
そしてその後はテーブルがあるので、そこに案内されて座ります。お通夜に来た方々をもてなすための簡単な料理や飲み物などが振舞われるので、さっさと帰らずここは少し座って食事をするのが良いと思います。食事をしていると喪主の方が挨拶に来ますので、その時に少し挨拶をしたり話をしたりしてから帰った方がいいです(食事はたいていの場合、葬儀場の係りの人が出してくれます)。
ちなみに、このような席で今までよく出て来た料理はユッケジャンという辛いスープ、スユクという豚肉、キムチ、簡単なおつまみ、果物、焼酎、ビール、ジュース、水などです。それから日本ではお葬式に参列したら帰りに挨拶状のようなものをもらうこともあるのですが、これは韓国にはないようです。
また、日本ではお香典をもらったら香典返しというのをしますが、韓国の場合は一般的ではないようです。今まで香典返しをもらったのは、ほんの数回で中には私が日本人だからということで
と言っていただいたことがあり、返って申し訳なく感じたこともありました。
まとめ
今回は韓国のお通夜、お葬式について今まで参列した経験をもとにブログを書いてみました。もう一度ポイントだけ書くと次の通りです。
ポイント
・服装は黒または暗めの服で。
・香典は自分と相手の関係によるが2019年の時点ではだいたい5万ウォン。
・香典袋は真っ白い封筒に「부의(賻儀)」と書くか、コンビ二や病院内の葬儀場に置いてある封筒を利用する。
・香典返しは一般的ではないがもらうこともある。
・お通夜の席で出される食事や飲み物はいただこう。
不幸は突然起こることもあるので、このような習慣やマナーはあらかじめ知っておきたいものですね。
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