こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと努力の毎日を過ごしています。さて、バイリンガル育児で「成功」とか「失敗」という言葉が時々聞かれます。なんだか「成功」や「失敗」というと、ドキドキする親もいるのではないかと思います。
そして、たとえば英語の試験のTOEICや英検と違ってバイリンガル育児というのは、何かの試験に合格したから成功、不合格だから失敗といったはっきりした基準もありません。
さて、先日私はTwitterでこんなつぶやきをしました。
、
友人
「○○さんって子供がバイリンガルになるように育ててるんだって。理由は国際結婚で旦那さんと母語が違うから将来認知症になってお互いの言語がわからないくなった時、子供に通訳してもらうためだって」私「え?それが目的?」
唖然...
— バイリンガル育児@まめリンガル (@mame_chang) October 19, 2020
そして以前このブログではバイリンガル育児の成功について書いたことがあります↓↓↓。
・バイリンガル育児の「成功」について ↓↓
バイリンガル育児の成功については過去に一度書いたので、今回はバイリンガル育児がうまくいくための目標の立て方について書いてみたいと思います。
バイリンガル育児の成功は目標設定!5つのステップとは?
まず、このブログを読んでくださってる方に質問です。
↑ちょっと考えてみてください。
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いかがでしょうか。はっきりした答えは出たでしょうか。もしかしたら、次のような答えがでたかも知れません。
★ざっくりと。
・日本語と◯◯語のバイリンガル。
・日本語と◯◯語がペラペラなバイリンガル。
・日本語と◯◯語で仕事ができるバイリンガル。
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★もうちょっと具体的。
・日本語と◯◯語で会話はもちろん読み書きもできるバイリンガル。
・日本語と◯◯語で通訳や翻訳ができるバイリンガル。
・日本語と◯◯語が教えられるバイリンガル。
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★さらに具体的。
・日本語と◯◯語で会話も読み書きもできるし文化も理解して摩擦を生まないバイリンガル。
・日本語と◯◯語をベースにしてその言語を使って言語以外の何かを学び専門的な仕事に就くこと。
ざっとこんな感じでしょうか...。このブログを読んでる方が答えたことは、上のリストの中にあるでしょうか。
では目標は一体どうやって立てたらいいのかについて話をしたいと思います。
目標の立て方
先ほどの英語の試験なら、
や
という目標が立てられ、合格したら目標達成、不合格なら達成できず...。とてもわかりやすいですね。バイリンガル育児の場合は、子どもの年齢にもよりますが、最初はざっくりでいいと思います。なぜなら、子どもがまだ赤ちゃんの時は子どももまだ物心がついてないし将来のことなんてまだ考えられないからです。
そのため、子どもの年齢を考えると次のようなステップになると思います。
・乳幼児の時期
・小学生の時期
・中学校の時期
・高校生の時期
・大学生以降
では、細かく見ていきます。
★.・乳幼児の時期
あまり具体的ではなく、ふわっとした目標を持つのが良さそうです。たとえば、
★.・小学生の時期
物心がついてきたら子どもの興味や日本語習得の状況なども考慮して少し具体化させる。それと同時に子ども自身の考えも聞いてみると良さそうです。
たとえば、日本から日本語学習の教材を海外受講中、教材もためずに進められている。子どもはサッカーが好きなので将来日本語と◯◯語がわかるサッカー選手になりたいと言っている.......。
という状況なら、とりあえず親も、
と応援しつつ、それを実現させるにはどんな進路があるのか、ひそかに調べてみる......。小学生といっても子どもが高学年なら一緒に調べてもいいと思います。
★.・中学校の時期
この辺は思春期・反抗期が入るのでバイリンガル育児でなくても子どもを扱うのが難しくなってくる時期です。もし反抗が激しかったら目標達成などは一時期お休みする方法もあります。
でもそうでなければ、子どもの日本語習得状況や子ども将来の希望を聞いたりして目標設定するのがいいと思います。
たとえば、日本語は会話はできるけど読み書きはあまりできない。美術が好きなので将来は美術に関わる仕事がしたい。美術に関わる仕事と言っても日本語がどの程度必要なのか、または全くいらないのかなど変わってきます。また美術に関連した進学先を考えないといけない、では塾は?進学したい高校の場所は?レベルは?....と親子で調べることが増えてきます。
このように親子で調べることや進路のことなども、できれば日本語で話ができるといいですね。そしてバイリンガル育児の目標はこの辺から、親の「ふわっとした目標」から、子どもの進路希望も混じったものとなり具体的で現実味を帯びたものに近づいていくと思います。
★.・高校生の時期
高校生になると今度は大学受験を意識せざるを得ません。もちろん国にもよりますが、受験戦争が激しい国もあれば、そうでもない国もあります。
たとえば、子どもは親とは日本語で会話ができるけど、時々現地語をはさまないと会話が成り立たない。将来は日本語とは関係ないIT企業に入りたい、という場合は日本語で親子で会話することは続けながら、IT企業に入るには大学に進むべきか、またはすぐ就職すべきか、はたまた起業すべきか?など、どうしたらいいかを調べたらいいと思います。この場合だと日本語!日本語!とするのは難しくなりそうですね。
また、別のケースとして子ども自身が日本のアニメなどの影響で日本や日本語に興味を持つようになってるかもしれません。そして将来はアニメを作る会社で働きたいとか、声優になりたいとか言うかもしれません。
それなら高校卒業後、アニメ関係が学べるのはどこか。高卒で就職?など、どんな道があるか調べます。アニメだと日本に留学という方法もありそうなので日本語学習(この場合は読み書き)をがんばることを目標にしたら良さそうです。
★.・大学生以降
韓国では満19歳、日本では20歳が成人なので、大学生になると「育児」という言葉は一般的にもう使われなくなりますね。大学生になると子どもが自分の目標をしっかり持っていることもあれば、なんとなく大学生になった子もいます。
もしはっきりした目標があるなら、親はそれに向かうサポート(経済的、精神的)になると思います。もしはっきりした目標がなくても、待ってあげたりヒントをあげたりできると良さそうですね。
目標は絶対に達成!?
もし、下のように聞かれたら何と答えますか。
こんな答えが出るかも知れません。
・達成するため。
・自分をダラダラさせないため。
・時間を有効に使うため。
・次のステップに進むため。
いずれにしても、目標はないよりもあった方がいいと思います。でもそれを
と考えるとどうでしょうか。自分が決めた自分自身のための目標。たとえば、
というのは自分との戦いです。でも
と設定します。そして子どもはあまり興味がないのに親ばかりががんばると...?
それは、達成すること自体が目標となり、子どもには苦痛となるかも知れません。苦痛になると子どもは逃げたいし、英語が嫌いになるかも知れません。そのため、目標設定は大切ですが何がなんでも達成にすると、どこかにひずみがでてしまいます。
それではどのようにしたらいいのでしょうか。
子どもの成長と共に目標は微調整
途中で親(または子ども)があきらめたり、無理をしすぎて親子のどちらかが爆発しないためには次のことがポイントとなります。
ポイント
子どもの成長と共に目標は微調整。
この理由はやはり、
我が子であっても、子どもは別の人格だし、子どもには子どもの人生があるから。
だと思います。ここで、先ほど書いた5つの「時期」をもう一度...。
・乳幼児の時期
・小学生の時期
・中学校の時期
・高校生の時期
・大学生以降
無理なく進めるには親の目標がほぼ子どもに投影できるのは、小学校低学年ぐらいまで...と考えたらいいかも知れません。そして最終的に親子(家族)で設定した目標が達成できたら、目標達成、成功ということなのだと思います。
まとめ
今回はバイリンガル育児の成功と失敗という言葉を最初に出して、それに関連して目標設定という話をしました。このブログで何度も書いてますが、家庭の数だけバイリンガル育児の考え方や方法があります。そしてバイリンガル育児の成功のはっきりした基準はありません。
今回の話のポイントをまとめると次のようになります。
ポイント
・バイリンガル育児の目標設定は子どもの年齢によって変わる。
・子ども自身にもやりたい事ができてきたら、その時の子どもの日本語の力も考慮しながら子どもがやりたいことが実現できるように話し合い、調べてサポートしていく。
このブログの5つの「時期」にだした「たとえば」は、本当に「たとえば...」であって、実際には色んな環境にいる子どもがそれぞれ将来に夢を持ち毎日を過ごしています。
今回の話と例が少しでも参考になりますように。そしてそれぞれのお子さんに合わせて目標設定ができますように...。