こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルに育て始めて早くも10年以上が経ちました。
海外で子育てをしていて、子どもに日本語を覚えてほしいと思うと、色んな方法で子どもに日本語や日本文化に接してもらおうとします。子どもが日本人学校に通っているならそれほど熱心にしなくてもいいかも知れませんが、現地校の場合は、意識しないとあっという間に日本語が弱くなり現地の言語が強くなっていきます。
そして現地の言語では言うことができるのに、日本語では言うことができない言葉がどんどん増えて行きます。そして現地語が圧倒的に強くなり、どう頑張っても日本語が追いつかなくなったら子どもは日本語を話していても現地語の単語を挟んできたり、会話そのものが現地の言語になったりします。
今回はこの段階ではなく、本来なら日本語で言えるはずの言葉をなぜか子どもが現地の言葉で言ってしまった時の話です。そして、今回のブログでは次のことを考えてみたいと思います。
・本来なら日本語で言えるはずの言葉を子どもが現地の言葉で言ってしまう理由。
・親にできること。
では、早速見ていきましょう。
日本語で話してるのに一部だけ外国語になる理由2つと親にできる3つのこと
本来なら、日本語で知ってるのに言葉が出てこない例として、先日次のようなツイートをしました。
、
見慣れない絆創膏をしてた下の子私「どうしたの、これ❓」
子「보건실..」
私「日本語で?」
子「あ、、保健室」
あ、知ってたんだね💦
韓国語が先に出るのはこの場合
韓国語が強いというよりも
絆創膏をもらったその時に
韓国語を使ってた状況だったから...だと思う
— バイリンガル育児@まめリンガル (@mame_chang) December 7, 2020
うちの子は、2人とも現地校なので昼間は韓国の学校に通っています。そして日本語と韓国語では、韓国語の方が強いです。
そのため、韓国語では知ってるけど日本語ではわからない言葉が出てきた時は、日本語の文の中に韓国語の単語を挟んで話します。そして、私に指摘されて覚えたり訂正したりします。
でも先ほどのツイートのように、日本語では知ってるのに韓国語の単語になっていることがあるのです。これはどうしてなのでしょうか。
どんな時に知ってるはずの言葉がでてこない?
人がその日にあったことを誰か他の人に話す時、たとえば日本で生まれ育ち韓国語や英語が外国語の私の場合は、それを思い出しながら外国語に置き換えて話します。
外国語と言っても使い慣れないうちは、言いたいことを日本語からその外国語になんとか置き換えようとします。でも使い慣れた外国語なら、あまり考えずに記憶を頼りに話します。
そして日本語て話す時は言語の部分には全然気をつかわず記憶だけを頼りに相手に伝えたい内容を思い出し、考えながら話します。
では子どもはどうなのでしょうか。韓国で生まれ育っているうちの子たちは、韓国語はネイティブです。私のお腹にいた頃から日本語で話しかけてきたので、日本語もネイティブに限りなく近いと思います。
でもどんな時に日本語で知ってるはずの言葉が出てこないかと言うと例えば次のような時です。
・単にその言葉を忘れてしまった時。
・昼間に韓国語で生活してる時の話をする時。
それでは、なぜ知ってるはずの言葉が出てこないのか、その理由を考えて見ます。
知ってるはずの言葉がでてこない理由2つ
知ってるはずの言葉が出てこない理由は、何でしょうか。先ほどの「どんな時に日本語で知ってるはずの言葉がでてこないか」の2つをみていきます。まず1つ目の...
・単にその言葉を忘れてしまった時。
は、しばらくその言葉を使ってなかったことで、記憶のかなたに言葉が行ってしまい思い出せないことです。そして、どうしても思い出せず韓国語がでてきてしまう、というパターンです。
そして2つ目の
・昼間に韓国語で生活してる時の話をする時。
これは、もしかしたら先ほどの私の話が関係しているかも知れません。それをもう一度書くと...
そして日本語て話す時は言語の部分には全然気をつかわず記憶だけを頼りに相手に伝えたい内容を思い出し、考えながら話します。
つまり、うちの子たちは韓国語はネイティブなので韓国語で話す時は文法や単語など全く気にせず自然に話します。多分、その時は
などとは考えてないかも知れません。
また、「記憶」ということを考えると昼間、学校であったことは子どもにとっては実経験であるので、ある意味記憶に残りやすいのかも知れません。
...とすると、実体験がそのまま記憶に残り、家に帰ってママに話そうとして思い出しながら話したその場面と共に言語は韓国語で思い出すのではないかと思います。
そして、
と思ったら日本語ではなく、体験の記憶の中の韓国語が優先されて口から出てくるのではないかと思います。
では、親がこのようなことに気がついたらどうしたらいいのでしょうか。次は親にできることを考えてみます。
親がしてはいけないこと2つ、すべきこと3つ
先ほどの2つをここでもう一度書きます。
・単にその言葉を忘れてしまった時。
・昼間に韓国語で生活してる時の話をする時。
いずれにしても、すべきではないことは次のことです。
すべきではないこと
・スルーすること。
・親も子どもが使ったのと同じ現地の言葉を使うこと。
「親も子どもが使ったのと同じ現地の言葉を使うこと。」が、少しわかりにくいかもしれないので、例を挙げます。最初に引用した私の以前のツイートでは、子どもが「保健室」という日本語を知ってるのに韓国語の「보건실」という単語を使っていました。それで、親も一緒になって「보건실」という韓国語を使って会話を続けてはいけない、ということです。例えば次のような感じです。
次に、海外日本語育児において親がすべきことは、次のことです。
・現地の言葉の意味がわかってもスルーしない。
・子どもが日本語でわかってるか確認する。
・子どもが日本語でわかってたらもう一度言い直しをしてもらう。
子どもは自分の口でその言葉(今回の話では「保健室」)を言ってみてこそ、記憶に残ると思います。
なお、子どもが単に忘れてしまっている時は、ヒントを出しながら答えに導くのがいいと思います。
・日本語が出てきそうで出てこない時のヒントの出し方 ↓↓
まとめ
今回は子どもが知ってるはずの言葉が出てこない時について、出てこない理由と親ができることについて書いてみました。
ここで今回のポイントをまとめます。
ポイント
★.日本語で知ってるはずの言葉が出てこない理由。
・単にその言葉を忘れてしまったから。
・昼間、韓国語で生活しているのでそのエピソードは韓国語で子どもの頭に記憶されているから。
.
★.親にできる3つのこと。
・現地の言葉の意味がわかってもスルーしない。
・子どもが日本語でわかってるか確認する。
・子どもが日本語でわかってたらもう一度言い直しをしてもらう。
子どもが大きくなってくると、日本語で言い直しをさせたりすると嫌がることもあります。そのため、子どもの状態を見ながら調整していくのが良さそうです。