こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルに育てようと努力の毎日を送っています。海外で生まれ育っても日本語や日本文化を子どもに伝えていきたい。そう思って始めたバイリンガル育児。それからかれこれ約15年が経ち、上の子は中学生となりました。
子どもたちは韓国の一般の保育園、幼稚園、小学校、中学校に通っていて、家庭では私と日本語を使っています。
しかし当然のことながら韓国語の方が強くなり、韓国語では表現できても日本語では表現できないことも多くあります。そして韓国語では言えることを日本語でも言えるようにしていくという地道な作業を、もう何年も続けています。
今回は我が家の様子から、現地の言葉の方が強くなったとしても日本語を保つ方法、そして親はしない方がいいことなどについて書いてみたいと思います。
子どもは日本語より現地語の方が強い!でも家庭で日本語を保ちやすくする方法
我が家は4人家族なのですが、私を除く夫(韓国人)と子どもたちは韓国で生まれ育っていて韓国語のネイティブです。一方、私は日本で生まれ育っていて日本語がネイティブ。韓国語は学校などで学んだわけではなく、大人になってから自分で興味を持って勉強しましたので完全に外国語として学びました。
そんな4人が一緒にいると、日本語と韓国語の両方が飛び交います。
たとえば、こんな感じです。4人でお茶を飲んでる時などに、一緒にテーブルについているとします......。夫はインターネットで日本のニュースを私と一緒に見ています。上の子が夫に韓国語で話しかけ、夫が韓国語(または日本語で答えます)。そしてすぐ後に上の子が私に日本語で話しかけ私が日本語で答え下の子が日本語で会話に入ってきて日本語。夫が下の子に韓国語で話しかけ下の子は韓国語で答える...。
「家庭内では日本語」なのですが、私は日本語のみにできても、夫は韓国語と日本語が混ざるし内容なのよっては日本語を強制せず韓国語にした方がいいこともあるので、夫にはあえて日本語のみとしていません(私から夫に話しかける時は日本語のみ)。
こんな感じなので、家族4人がそろい韓国語で話し出すと止まらないのです。
「家庭内で日本語」は無理?
自然な流れといえば自然なのですが、このまま放置だと韓国語ばかりになって日本語を使わなくなっていくのは目に見えています。そのため、私がとっている方法がいくつかあって、それを先日Twitterでつぶやきました。
、
家族が揃うと私以外は韓国語が強いので韓国語で会話が進む
黙って話を聞いて話が途切れたら
私 →上の子
「何て?最初の●●しかわからなかった」と言えば、要約してくれる
全然わからない、、、だと子供も重荷に感じることがあるので
途中までわかったから残り教えて!
というのも有。
— バイリンガル育児@まめリンガル (@mame_chang) December 24, 2020
つまり、ポイントは次の通りです。
・子どもの前では「現地語はそれほどできない人」になる。
・「全然できない人」ではないことがポイント。
私の家族は、私は韓国語ができないわけではないことは知っています。韓国語で子どもたちの先生とやり取りもするし、生活上必要な事務手続きなども夫の助けを借りず1人でこなすこともできます。
しかし、なぜこんな方法を取るのでしょうか。それには理由があります。
要約して日本語で教えてもらったり部分的に教えてもらう理由
韓国に住み始めて長い年月が経っている私で、先ほど書いたように生活する上で韓国語がわからず困ることはあまりありません(ゼロではありませんが.....)。
しかし、ツイートに書いたような方法を取るのは、やはり子どもに日本語を使って欲しいからという理由もあるし細かい部分を私が理解できてないこともあるからです。
や
には、次のような効果があります。
・話が長い時などは、子どもも全部覚えてないしプレッシャーになるから。
・要点だけ言ってもらうことは、要約がわからないとできないことだから。
・極端な話、全部の言葉が日本語でわからなくてもいいから。
自分が自由に使える言葉で話す時、しゃべった本人は内容は覚えていても一字一句覚えてないことも多いです。そのため、全部日本語でもう一回... というのを毎回やっていると、子どもも面倒だしプレッシャーになることもあります。そのため、様子を見ながらが良さそうです。
次に要約してもらう方法は、簡単なようで実は要点をまとめる技術が必要となり話が複雑になればなるほど難易度が上がります。そのため、「●●までわかったけど、その後がわからない」というのに答えるとしたら、子ども自身が自分が話した内容全体の中で親がわからないと言った部分だけを取り出してポイントを日本語で話すということになります。
最後の「極端の話、日本語で全部わからなくてもいい」というのは意外かもしれませんが、これは話題によりけりです。話題によっては日本語で知ってる単語が限られているため、1つずつ日本語で言わせると子どもも疲れてしまうし、話の内容を忘れてしまったり教えた言葉を一度に覚えられなくて消化不良という状況になったりするからです。
このように、どんどん現地の言葉が強くなる子どもに対して、親にできることとは何でしょうか。
子どもの日本語を保ちやすくする方法
現地の言葉が強くなっても、親は焦ったりせず冷静にいる必要があります。そして家族の中で日本で生まれ育ったネイティブがたった1人であっても、できることはあります。それは次の通りです。
・「親とは日本語」を習慣化すること。
・子どもに親の方針を伝えておくこと。
・親は極力子どもの現地語に反応しない。現地語で返答することはしないこと。
「親とは日本語を習慣化」。我が家では、子どもたちとは私とはできていますが、夫とはできていません。先ほど書いたように、夫には無理なこと(できない)と韓国語で話した方がいいこともあるので、我が家の場合、「親とは日本語」の「親」とは、私のことになります。
子どもに親の方針を伝えておくとは、親が子どもをバイリンガルにしようと思っていることやその理由などです。
そして子どもの現地語につられて自分も現地語で返答する...。こうなると、バイリンガル育児は少しずつ崩れていきます。そして現地語がさらに強くなり、気がついたら家の中で日本語を話す人は誰もいない...。そんな状況にもなり得るのです。そのような状況になることを望まないのであれば、現地語を聞いて理解できるとしても、あえて反応しないで子どもとは日本語でコミュニケーションすることを通します。
まとめ
今回は現地語がどんどん上達して、日本語が埋もれそうになったとしても子どもの日本語を保持する方法を少しご紹介しました。ポイントは次の通りです。
ポイント
・現地語で家族の他のメンバーと会話になった時はとりあえず黙っている。
・話が途切れたら途中からまたは要点だけ日本語で話してもらう。
・話が長い時や、話題によっては子どもがわからない日本語の単語を全部一度に教えようとしなくてもいい。
いつもながらですが、子どもの様子を見ながら進めて行きたいものですね。