こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。 韓国で子どもたちを日韓バイリンガルに育て始めて早くも15年以上が経ちました。子どもが小さいうちは、日本語も韓国語もまだちゃんとできないので子どもに言葉を教えるのは当然のように思ってやっていました。
特に昼間は現地の保育園や幼稚園に通っていたので、日本語を使うのは家の中だけです。それで、知らない日本語の言葉が多いのは仕方ないと思い、ひとつずつ教えていました。
そして子どもが小学校に入ると、本格的にお勉強が始まります。そうなると今度は、学習に関係する言葉が日本語でわからないので教えるということになりました。
子どもも大きくなってくるとスマホやパソコンが使えるようになり、わからないことは自分で調べることもできます。なのに、子どもが大きくなってきてもやっぱりまだ教える日本語が多いなぁと感じることがあります。
今回はなんだかいつまで経っても終わりが見えない
「子どもに日本語の言葉を教える。」
ということについて、実際の経験から考えたことをお話したいと思います。
(過去にも似た記事を書いていますが、この記事↓↓の「言葉」に、より絞って書いたのが今回の記事だと思ってお読みいただけたらと思います。)
・過去に書いた記事はこちら ↓↓
【理由はこれ】バイリンガルの子どもに日本語を教えても終わりがないワケ
まず、一般的な話です。一般的に親が子どもに何かを教えるのって、何歳ぐらいまででしょうか。考えてみると次のような可能性があると思います。
・一般的に子育てが終わると言われる歳まで。
・子どもが学生時代を終えて就職するまで。
・親がもう子どもに教えることはないと感じた時まで。
・一生終わらない。
親が子どもに何を教えるかにも寄りますが、生活習慣を教え、学校の宿題を見て、子どもが自立するまでなのかも知れません。職人などの場合は、代が変わり子どもが引き継ぐまで親は一生ということもあると思います。
それでは海外育児で親が子どもに日本語の言葉を教えるのは、いつまでなのでしょうか。
具体的にどんな言葉を教えた?
では具体的にどんな言葉を教えて来たか、見てみたいと思います。子どもたちは昼間は現地校(保育園、幼稚園、小・中学校)に通っています。ちなみに子どもたちは満1歳ごろから保育園に通っていました。
では保育園から中学校までざっと見てみます。
★.保育園の時
保育園児の時は次のような言葉を教えていました。
・救急車、パトカーなど車などの名前
・保育園で使う物の名前(連絡帳、お弁当箱、おはし、スプーン、フォーク、園長先生など)
・野菜、果物、動物などの名前
・「(水)ちょうだい」
・服に関係する言葉(靴下、スカート、ズボン、Tシャツ、コートなど)
保育園児ってまだ社会生活が大人のようには全然できない年齢だし、日本にいてもどこの国にいても生活習慣を身につける歳のように思います。
そのため、昼間は現地の保育園に行って家では保育園で覚えてきた韓国語が口から出て来た時に、それを日本語で何と言うか教えました。そして家ではいつも日本語なので、保育園で覚えてきた言葉とは関係なく日本語で話しかけ、わからない時は教えました。
★.幼稚園の時
幼稚園の時は次のような感じでした。
・幼稚園の活動に関すること(お知らせ、学芸会、体育、授業参観、卒園式、うわばきなど)
・幼稚園でやってた「お勉強」に関すること(足し算、韓国語の絵本の日本語の題名など)
・えんぴつ、消しゴム、クレヨン、サインペン、スケッチブックなど。
保育園とはやることが変わるので言葉も変わります。そしてこの頃、保育園でも使ってたクレヨン、サインペン、スケッチブックなどの言葉をちゃんと覚えて来た気がします。
★.小学校の時
勉強が本格的に始まる小学校時代。小学校の時に子どもに教えた言葉は覚えてるだけでも次のようなものです。
・学校に関すること(担任、◯年◯組、クラス替え、登校、下校、連絡帳、放課後、保健室、体育館など)
・友達関係(仲直りする、陰口を言う、親友など)
・塾、習い事
・勉強に関すること(足し算、引き算、掛け算、割り算、理科、社会など)
・スマホに関する言葉(タップ、フリック、SNS、Facebookなど)
こうやってみると小学校からは勉強に関係することが多いですね。そしてFacebookという言葉をみて
と思ったが知れません。上の子は小学校高学年でスマホを買い与えたことにより、SNSもあれこれとやっていました。
★.中学校の時
中学校に入ると小学校の時はなかった制服を着て(有料の)送迎バスに乗って登下校するようになったので教える言葉も変わりました。
・学校生活全般に関すること(制服、送迎バス、先輩、後輩、部活)
・勉強に関すること(因数分解、素数などの数学にでてくる言葉、惑星、星などの理科の授業に出てくる言葉、be動詞、一般動詞などの英語の授業に出てくる言葉)
中学生になってもやっぱり勉強ですが、小学校の時にはなかった制服や送迎バスなどの言葉を教えました。
教える言葉が変わる理由
ここまで読んだら、多分こう思うのではないでしょうか。
その通りです。子どもは成長するに従って、やることが変わります。幼稚園から小学校に入る時が一番わかりやすい変化ではないでしょうか。そして現地校であれば、昼間現地校で学んだことを家で親と話す時などに現地語では言えるけど日本語では言えないという状況になるのです。
そのような時が言葉を教えるチャンスなので、
と教えたらいいのです。ここで親が現地語がわかるからと言って聞き流すと子どもはそれに相当する日本語の言葉を覚える機会も使う機会もなくなるので、聞き流すことはあまりお勧めできません。
日本語の言葉を教えることは終わらない?
では子どもに日本語の言葉を教えるのは、
「一生終わらない」
というのが結論でしょうか。答えは、
子どもによる。
です。どういう意味かというと、次のようなパターンがあるからです。
・Aちゃん
高校までは滞在国の現地校で、大学は日本の大学に留学することになった。
・Bちゃん
高校も大学も滞在国の現地校。興味の範囲が広く多趣味。
・Cちゃん
高校も大学も滞在国の現地校。興味の範囲が狭く限定的。
Aちゃんのように大学(または就職など)から日本に留学するとしたら環境が変わり日本語に囲まれて過ごすことになるので親がわからない日本語の言葉をフォローして教えなくても自分で学んでくれると思います。
Bちゃんのようにずっと滞在国にいるとして、興味の範囲が広くそれを全部現地語でこなすとなれば親と話す時に日本語で言えない言葉というのが必ず出てきます。そのような時に親が日本語で何と言うか教えることが必要となるかもしれません(または自分で調べる子もいるはずです)。
CちゃんはBちゃんと似てますが、興味の範囲が狭いので日本語で言えない言葉はBちゃんよりは少なそうです。そうすると親のフォローはそれほど要らないかも知れません。
子どもは成長と共に交友関係や行動範囲が広がります(興味の範囲の狭いCちゃんであってもです)。そう考えるとそれと共に新しい言葉に現地語で触れて、そして日本語でも覚えていくことは、親にとっては終わりが見えないかも知れなくても、子どもの語彙の世界が広がるのでむしろ喜ぶべきことのように思います。
うちの子の場合、上の子はCちゃんに近く、下の子はBちゃんに近いです。どちらも成長するにつれて子どもたちが出会う言葉を、日本語で何というか教えていけたらと思います。
まとめ
今回は海外日本語育児で、子どもに日本語の言葉を教える時、一体いつまで続くんだろうという素朴な疑問について、例を出しながら考えてみました。
ポイントは次の通りです。
ポイント
・子どもの成長に伴って環境が変わるのでそれに合わせた日本語の言葉をおしえていく。
・子どもの興味の範囲が広く、新しい言葉をどんどん教えていかないといけないのは親は大変でも子どもの日本語の語彙が増えるのでむしろ喜ぶべきことかも知れない。
毎日の積み重ねが子どもの言葉を増やすことに繋がります。
全ては我が子のために。
日々の努力ですね。